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359 名前:迫る日[sage] 投稿日:2007/09/01(土) 00:08:36 ID:DO73My75
迫る日

夜の寮は友達の部屋になだれ込んだり、親しい同士でお泊りをしたりする。
木乃香と刹那もその一組だ。
テストも近く、刹那は木乃香と一緒に勉強をしていた。
明日菜はバイトでしばらくしないと戻ってこない。

剣の修行を優先している刹那は、どちらかというと勉学は弱い方。
優秀な成績な幼馴染の木乃香に必要な場所をしっかりと教わった。
勉学は弱いものの、修行の一環だと思い真剣に取り組んだ。
「これでテストは万全やー」
「ありがとうございます、お嬢様」
ある意味剣の修行よりも結構疲れる。
木乃香もほっとした表情で笑っていた。

「せっちゃんー」
木乃香はおもむろに刹那の背後をとって首筋にキスをしてきた。
「いけませんお嬢様」
刹那は振り払おうとするが、木乃香は離そうとしない。
しかし木乃香は片腕を刹那の体に回して離そうとしない。
「お嬢さ……ん…」
今度は唇にそっと口付けを行う。
舌を入れて熱いキスを交わし、刹那を押し倒さんという勢いだった。
さらに、猫が主人に甘えるように刹那の頭を抱きしめて頬擦りするような仕草をする。
「何を甘えているのですか」
必死に平静を保とうとしていた刹那だが、木乃香は不機嫌そうな顔をした。
「―――!」

360 名前:迫る日[sage] 投稿日:2007/09/01(土) 00:09:32 ID:DO73My75
次の瞬間、木乃香は力の限り刹那の体を抱き起こすとベッドへ押し倒す。
刹那の体は木乃香と比べると背が低いため、一瞬の間なら刹那に太刀打ちできた。
刹那を一気に押し倒すと木乃香はさらに熱い口付けを行った。
「んっ……お、お嬢……」
「っ………」
キスから抱きしめて、首筋に舌を這わして制服のボタンを外していく。
「いけません、お嬢様…」
赤面して顔を反らそうとする刹那は抵抗して木乃香の手を払おうとする。
「あかん、もう止まらへん……」
刹那の制服の隙間から手を入れてくる。
サラシの上から胸を刺激してくる木乃香は興奮状態であった。
胸では効果が薄いと思った木乃香は、刹那のスパッツへと手を伸ばし――。

「それ以上したら本気で怒りますよ」
木乃香に向かって怒りを向ける刹那。
流石にまずいと思った木乃香は腕を止めた。
「せやったら……最後に一回だけキスして」
そのことに刹那は目を閉じ、木乃香を誘うようにして軽いキスを交わした。

「せっちゃん酷いわぁー。ウチは本気やのにー!」
木乃香の刹那押し倒し作戦は“またも”失敗に終わった。
刹那は素早く服を直すと上半身を起こして木乃香を見た。
「仕方ありません、私はお嬢様をお守りしなくてはならないのですから」
木乃香の立場上、あまり深く介入することは許されない。
これが刹那の考えていた持論だ。情が出ると脆くなってしまう。
だから一定の距離を保てばそれでいいとさえ考えている。
「お嬢様が本気なのは分かります。ですが、私なんかではもったいない気がするのです」
軽く微笑む刹那は立ち上がって筆記用具を片付けだす。
「そんな、ごまかさんといて! ウチは本当に本気なんやで!」


361 名前:迫る日[sage] 投稿日:2007/09/01(土) 00:10:24 ID:DO73My75
木乃香は怒りで刹那を呼び止めようとした。
すると刹那はいきなり振り向くと、木乃香のおでこに軽くキスをした。

「安心してください。私からあなたのように本気でせがむ日が来ますよ」
俄かには信じられない言葉だった。
木乃香がさっきしたようなことを刹那がやると言ってきたのだ。
「ほ、ホンマに!? いつなん!」
顔を真っ赤にして恥かしがる木乃香は、本気になって聞いてくる。
「それは秘密です」
刹那はそう呟いて部屋を後にした。

大丈夫、その日はきっと来ないと思う。
今の木乃香には刹那という存在が大写しになっているから。
もしかしたら、いやずっとこれが続いてほしいと思っていた。
――その日が来たということは……
今の木乃香には刹那がいる。だがもし、それが崩れたとしたら?
相手はどんな男? いや、この際相手が女(たとえば明日菜)だって構わない。
――その時は、私のことなど眼中にないでしょう……。
その日が来たということは、木乃香が刹那を一番愛する相手だと見なくなった時だから……。

その頃、部屋にはようやくバイトを終えた明日菜がやってきた。
「ただいまー……って。木乃香どうしたの?」
明日菜が部屋に戻ってきた時、木乃香は布団に包まってぶつぶつ呟いていた。
「せっちゃんが迫ってくるっていつやろか……卒業の日? ウチは結婚やってOKや
 どなんしよー。せっちゃんが本気になってくれる日っていつやろかー」
当の本人にはそんな自覚は全く無い。



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