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501 名前:1/5  ◆yuri0euJXw [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 02:18:43 ID:ALo82LKy
何気なく私が夕食までの時間を楽しんでいると,龍宮が珍しいものを片手に帰ってきた。
同じ中学生とは思えない龍宮だったが,今日が珍しく女性誌(俗にいうティーンズ誌?)を携えていた。

「何を持っているんだ?」

私は龍宮の珍しい行動に興味をひかれ尋ねてみると,龍宮はため息をつきながら私の質問に答えた。

「‥‥いや,楓がな,なんでも面白いページがあるからと‥‥。」

口をもごもごとさせ,龍宮ははっきりとしない態度だった。そんな態度をとるのも龍宮には珍しい様子だった。

「ふ‥‥ん。そうか。」

私は軽く受け流し,その会話を閉じた。
けれど龍宮を一人にすると,そっと付箋の張ってあるページを開き,一喜一憂している。
その様子を見るとどうも気になって仕方がなかった。

しばらくして龍宮は風呂に入ると言い残し,部屋を出ていった。
私はこの機会を好都合と判断し,机の上にある龍宮の雑誌をつかみ付箋のページを開いた。

「‥‥受け攻め度チェック?」

私は意味が分からず,真面目にそのページの説明文から読んでしまった。
氏名と生年月日,血液型から判定するらしい。

「‥‥なっ‥‥何見て一喜一憂してたんだ?‥‥あいつ‥‥。」

私は試しに,奴の名でそのチェックを行ってみた。

「‥‥‥鬼畜攻め‥‥。」

502 名前:2/5  ◆yuri0euJXw [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 02:19:14 ID:ALo82LKy
その評価を見て,私はその内容の過激さに顔が熱くなった。
この雑誌は楓から渡ってきたものだった。そして龍宮は楓の言う通りその雑誌を見ていた。
実はそれって‥‥‥。
いや別に驚くまい。やつらの関係は知っている。偶に当てられるのには困るが‥‥。
それに私だって‥‥。ふとお嬢様のことが思い浮かんだ。
‥‥そうだ。私だってお嬢様とは‥‥。

自分で想像して悶えてしまった自分が情けなかった。
いつもは緊張してしまって,お嬢様に対してそんなに積極的になれず,お嬢様にリードされることが多かった。
そんな私だが,一応私は攻めの立ち位置をキープしていた。
私はごくっと唾を飲み込んだ。このチェックで私は一体どのように評価されるのだろうか?
恐る恐る自分の名をそのチェックに当てはめてみた。

「‥‥‥へたれ攻め‥‥。」

私はその評価に愕然とした。そっ,そのものズバリではないか!!っと。
しかしその後に続くフレーズに勇気づけられる。

「なになに‥‥『しかし、テクニック的にはどの攻めよりも上手いので自信を持ってどんどん喘がせてイかせてあげましょう。
少しずつ調教を施して、貴方なしじゃいられない体にしてあげたらどうでしょうか?
ときには強く攻めていかないと立場逆転の心配もあるので注意してください。』‥‥だと?」

身に覚えのありすぎる内容と,過激な助言に体が震えた。
私が遠慮しているばかりにお嬢様は,私に対するアプローチを変化させてきているのは確かだった。

「‥‥もの‥‥足りないのかな?‥‥」

私は自分の行いを振り返ってみる。そして,興味本位にお嬢様の名前もそのチェックに当てはめてみた。
案の定それはお嬢さまをよく評価するものだった。

私はその雑誌を閉じ,元あったようにその雑誌を戻すと,同時にドアが開いた。
龍宮が風呂から戻ってきたのだ。私はそそくさと風呂の用意をし,龍宮とすれ違う。

503 名前:3/5  ◆yuri0euJXw [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 02:19:45 ID:ALo82LKy
「‥‥そうだ,刹那。近衛が風呂に行くところだったぞ。」
「‥‥。」
「ん?どうかしたか?」
「‥‥いや。そうか‥‥。」

私は龍宮の顔を見ることもなく,部屋を後にした。
私は龍宮が戻って来たことと,雑誌の内容が頭を巡っていて,少々混乱気味だった。
龍宮の言うことをよく聞いていなかったらしく,浴場でお嬢様と出くわして変な態度をとってしまったのは不覚だった。
お嬢さまと湯をともにするのにも慣れたが,時々挑発するように私に絡んでくることにはまだ慣れない。

「ねぇ〜せっちゃん。背中流しっこしよか?うち先洗うて上げるえ。」
「いっいえ,お嬢様にそのようなことっ‥‥!」
「ええて。ほら‥‥。」

お嬢さまに洗っていただけるのはとても嬉しい。髪も‥‥時々だけど,洗ってくださる。
優しく撫でられる感触に思わずうっとりしてしまうのは一応私の秘密だ。
いつも先に動くのはお嬢様。そしてそのあとに,お嬢様がなさったのと同じことを私はお嬢様にして差し上げる。
しかし,その行動に躊躇していると,お嬢様は嬉しそうに私にしか聞こえないようにそっと挑発してくるのだった。

「そないに見つめんで‥‥照れてまうやんか‥‥。ん?‥‥それとも‥‥我慢できへんくなってまう?」

その言葉に私は顔からポンと音がしそうなほどに緊張し,赤面したまま慌ててお嬢様の背中を流し始めたりするのだった。
今日もそのパターンだった。浴場でお嬢様にからかわれながら,私はその場を後にした。

部屋への帰路,私は龍宮が持っていた雑誌の内容を思い出した。
そして,もう一度思い返す。何度も思い返すのは,後半の内容。

「そうだよな‥‥時には強気で攻めてみないと‥‥。」
「それに‥‥立場逆転ってこともあり得るし‥‥。」

504 名前:4/5  ◆yuri0euJXw [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 02:20:18 ID:ALo82LKy
私はお嬢様にいいように喘がされる自分を想像してドアの前で興奮してしまった。
瞬間龍宮がドアを開けて,物思い耽る私の間抜けな顔に突っ込みをいれられたのは‥‥まあご愛嬌ってことで。
それもいいかも(////)‥‥と思ってしまったが,ひとまずそれは置いておいく。

「‥‥少しずつ‥‥私なしではいられない体にしていく‥‥か‥‥。」
「‥‥聞こえているぞ‥‥」

一人で物思いにふけっているはずが,どうも口に出ていたようだった。
龍宮の声を聞いて,その方向に顔を向けると,にやにやと不敵な笑みを浮かべた龍宮がこちらを見ていた。

「鬼畜発言だな‥‥。」
「くっ‥‥。」

悠々と物言う龍宮が,少し羨ましく,私は恥ずかしさと,少しの悔しさに視線を逸らせた。

「‥‥これ‥‥やるよ‥‥。」

ぼぞっと投げてよこしたのは,マル秘テクニック本だった。一体どこで手に入れるのやら‥‥。
でも,恥ずかしかったが龍宮の申し出はありがたく受けることにし,その本をそっとベッドの隅に隠した。

「‥‥いくらヘタレなお前でも,それを参考にすれば近衛も喜ぶんじゃないか?」
「よっ,余計なお世話だっ!!」

赤面して騒ぎ立てる私に平然としたまま龍宮は近づいてきた。そしてぽんと肩を叩く。

「私は明後日の晩と,週末部屋を開けるから。近衛を連れ込んでも大丈夫だぞ。」
「たっ龍っ!!」
「刹那。‥‥せいぜい頑張れ‥‥。」
「っ‥‥もういい。私は先に寝る。」

505 名前:5/5  ◆yuri0euJXw [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 02:20:48 ID:ALo82LKy
私は龍宮の行いになすすべもなく,不貞寝を決行した。
しかししばらくしてから龍宮に悟られないように,そっと渡された本を開く。
私は近いうちにくる決戦の日に備えて,作戦を練るのであった。
その作戦がどういう結果になったのかは,皆さんのご想像にお任せしましょう。

受け攻め度チェック結果

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