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141 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/01/03(火) 00:26:36 ID:6XQk1zVY
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今年ももう残り少なくなってきた。
というか、もう残り3時間を切ってきている。
現在、午後9時21分。
外では、止んだり降ったりの雪が、今年を名残惜しむかの様に降り続いている。
真っ暗の闇の中で、純白のコートがくるくると円を書き、回っている。
そしてその様子を眺めるは、『夕凪』を片手に持つ少女剣士――――。
回っていたコートが、動きを止めて剣士の方を見る。
そして剣士は分かっていたかのように、コートの少女へと近づいていく。
コートの少女はその優しい笑みで、剣士を包んでみせる。
同時に、自らで包んでみせる。
剣士はその暖かい胸の中で、今までに感じた事の無い、温もりを感じる。
ああ・・・このまま時が止まればいいのに・・・
剣士は切ない気持ちながらも、少女の腕の中で儚き思いを馳せてみる。
応えるかのように少女はそれ以上に優しく抱いてみせる。
とくん・・とくんと、愛しき者の声が聞こえる。
少しずつ早まるその声は、剣士の心をその少女で溢れさせるには十分だった。
絶対に離れないと思う剣士。
絶対に離さないと思うその少女。
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142 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/01/03(火) 00:28:07 ID:6XQk1zVY
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二人の思いはやがて、互いの目を見ることで分かり合えた。
元々無かったような二人の距離は、更に縮まっていく。
密接の二人の身体は、より互いを求めるかのように・・・・
そして二人は―――時を止める。
互いの気持ちは十分に分かっている、だが、あともう一歩が踏み出せない。
何故か・・・それは超えてはならない一線だと、無意味な理性が訴えかけてくる。
でも、気持ちは分かっている。
声にあらわせば、もう二度とこんな時間は来ないだろう。
今どちらかが声に出してしまえばこの一時は崩れ去ってしまうであろう。
均等に保たれつつも、そのギリギリの線上で、二人は今、見つめ合っている。
そして、再び距離が縮まる二人。
一線を越えてでも貴女と居たい、その気持ちが彼女達を突き動かしたのだろう。
重なるのは互いの気持ち。
触れ合うのは、彼女達の運命。
そして、より深く、互いを知るために、互いを求め、互いの想いを確かにしていく――――。
何時か―――鐘が聞こえた。
二人は同時に瞑っていた目を開ける。
去年は一緒に過ごせなかった冬なのに、今年は違う。
ちゃんとこの人と過ごせた。
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143 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/01/03(火) 00:28:58 ID:6XQk1zVY
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剣士の様子が少しおかしい。
少女はどうしたいかと思った。
でも、目を見れば言いたいことなんて直ぐ分かる、勿論、互い違いになんてさせない。
少女は、先に問い掛けてみる。
「せーのでいおっか?」
「そうだね・・・このちゃん」
「「せーの」」
「「あけまして おめでとう!」」
この楽しい日々が・・・ずっと続きますように。
この素晴らしい日々が・・・永遠のものでありますように。
そして・・・・
貴女と一緒に・・・ずっとずっと何処までも一緒で居られますように。
互いの手を握り、闇夜の空を見上げ、微かに光る星達に願いを込める。
今年は・・・いい年になればいいな。
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