ある、とても寒い日。
「えへへ、せっちゃん温かいなぁ」
「そ、そうですか…それは良かったです」
「もー、他人行儀はいややえ?」
「あ、スミマセン…」
龍宮が気をきかせて、お嬢様と二人きりにさせてくれた。
二人で一つの布団に潜り込んでお喋り。
隣に居るお嬢様の温もりがパジャマ越しに伝わってきて、ドキドキしてしまう。
「なぁ、せっちゃん。お願いがあんねんけど、ええ?」
「はい、何ですか?」
「んと…あんな、手つなぎたい…」
「えっ!あ、はい、どうぞ」
言い終えると同時にぎゅっと手が握られた。
私の豆だらけの手と違って、柔らかくて温かい、優しい手。
昔も今も変わらずにある温もりだ。
