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85 名前:一応キーワードは『お見合い』[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 22:12:46 ID:AB8GJkKx
明日菜さんとお嬢様とわたし。
3人でお嬢様の部屋でしゃべっていたら、学園長の使いのものが『用事』だと呼びに来てお嬢様は部屋を出て行ってしまわれた。
「またお見合いかしらね。まったく、木乃香には刹那さんというものがいるのにね〜」
と、明日菜さんが笑いながら言ったので
「ええっ!?い、いやわたしとお嬢様はそんな関係では…っ!」
「あはは、冗談だってば。…てゆーか、刹那さん。どんな関係を想像したのよ!」
そんな冗談を言いながらゆっくりと時間は過ぎていく。
「あ、そうだ。木乃香がいないうちに渡しておこうかなぁ」
明日菜さんが独り言のようにつぶやいた。
渡す?
なんか話の流れ的にわたしに何か渡そうとしてるのかな?
でも、何か貰うような感謝されることをした覚えもないけれど…
そんなことを考えているうちに明日菜さんは自分の机から小さな袋を取り出した。
とてもかわいい袋で、プレゼント用みたいだった。
「コレをわたしに…ですか?」
本当に自分なんかに物を渡すとき、こんなかわいい袋でくれるのだろうか。と思い、つい聞き返してしまったけれど
明日菜さんはちょっと照れくさそうに笑って「そ、あけてみてよ」と言ったので素直にあけてみることにした。
なかに入っていたのは袋によく似合う小さなビン。
香水?のような気がするけれど…
「これは…香水ですか?」
「うん。この間木乃香と話してるときにね、木乃香が『柑橘系の匂いが好きやわ〜』って言ってたから。
 それに刹那さんの誕生日にたいした物あげられなかったから、すごく遅くなったけどプレゼントってことで貰ってよ」
へへっって声が聞こえそうな笑顔で明日菜さんは言ってくれた
気持ちはすごく嬉しいけど…わたしが香水?
「ね、貸して。つけてあげるからっ」
明日菜さんはそう言って、わたしの手首や鎖骨、うなじにシュッとふきかけた。
部屋中があまいいい香りに包まれているなぁと。木乃香お嬢様が好きそうな香りだなぁと思った。

86 名前:一応キーワードは『お見合い』[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 22:13:36 ID:AB8GJkKx
「木乃香にも刹那さんにもぴったりの香水だね!イメージと香りとか」
うーん…それは褒め言葉なんですよね?
なんか頭の回転がこの香りのせいでスローモションになってしまいますよ。
「明日菜さん、ありがとうございます。
 …お嬢様も喜んでくれるでしょうか…」
自分が苦笑いしてることがわかった
わたし、お嬢様が喜んでくれるか不安なんだ…
そう思っていたときに明日菜さんが
「例えば、刹那さんの好きな香りを木乃香から香って来たら嬉しいでしょ?
 木乃香もきっと喜ぶからもっと笑っててよね!」
と、はげましてくれた。
なんか、プレゼントも貰って、はげましてももらって…明日菜さんっていい人だなって改めて思いました。
「あ、そろそろ木乃香が帰ってくるかも。わたし、ちょっと出かけてくるね。」
「え、ちょっと明日菜さ…」
わたしが『明日菜さん』と言い終わる前に明日菜さんはバタバタと部屋を出て行った。
はぁ…
それにしてもいい香りだなぁ…
あまりにも心地よいから少し眠気が…

87 名前:一応キーワードは『お見合い』[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 22:14:40 ID:AB8GJkKx
「えへへ〜、明日菜が部屋に帰ったらいいことがあるって言っとったけどなんやろぉ」
明日菜が部屋から出てきて数分たったころに木乃香がお見合い姿…着物のまま部屋に帰ってきた。
「せっちゃん、おる〜?」
ドアをカチャリと開けるとすすぐに鼻をくすぐるあまい香りを感じた。
刹那からも返事がなかったので居ないのかなと思いながら部屋に入っていく。
確かに返事はなかったが、刹那は部屋にいた。
しかも、なんと木乃香のベッドで寝ていたのだ。
「せっちゃん、最近疲れてたんかなぁ」
木乃香は独り言をつぶやきながら刹那を起こさないよう、静かに刹那の隣に座る。
「そういえば、せっちゃんの寝顔みるのはじめてかも。
 ふふふ。それよりも、ウチの布団で寝とるってゆーのがビックリやな。
 それにせっちゃん…ええ匂いするわぁ。香水かな?」
そのとき、テーブルに小さなビンがあることに気がついた。
「あ、明日菜が言ってたええことってこのことかなぁ…
 たしかに…」
木乃香は刹那の髪をやさしくなでた。
「ええことやなぁ」

88 名前:一応キーワードは『お見合い』[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 22:15:38 ID:AB8GJkKx
『ウチも眠くなってきてしまったわぁ
 あ、このまま一緒の布団に入ってもええんやろか。
 ウチの布団やしええよな。
 でも、ドキドキして寝れへんかも…』

そんなことを考えながら刹那の寝ている布団の中に木乃香はもぐりこんでいく。

『えへ、めっちゃあったかいわ。せっちゃんの温度やわぁ。
 …せっちゃん、やっぱ美人さんやなぁ
 可愛いし、キレーやわ
 …ぎゅーってハグしてもええかな?
 …ええよな?』

ぎゅー

『ついでに…』

ちゅっ

FIN

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