「…せっちゃーん…」
また、寝てしまったー…
どないしようなぁ…
この後のことを考えていると部屋のノックが聞こえた。
「失礼します、お布団をひきに参りました。」
扉がすっと開いた。
仲居さんと目があった。
せっちゃんが、うちに抱きついて眠っていることを見られたことよりも、その旅館で働いている仲居さんにビックリした。
「明日菜!!」
「木乃香と、刹那さんじゃない!」
この旅館で仲居として働いていたのはうちの同居人の明日菜だった。
「明日菜、どうしたん??こんな、軽井沢でバイトっていうんは…ないよなぁ?」
「今日はね、特別なの。
新聞配達じゃなくて、ここの仲居さんをやってほしいって言われて。
なんか急にいつもの子が休みになっちゃったんだって。んで、おばさんからこっちに行ってもらえないかって。
お給料もいつもの倍だったからね!」
(※おばさんというのは、明日菜が働いている新聞配達のところの奥さんということで。)
「にしても偶然やなぁ…」
「あ、それよりもお客様、お布団は一枚でよろしいでしょうか?」
明日菜がニヤニヤしながら聞いてきた。
あらためて状況を把握すると…
せっちゃんは、うちに抱きついて寝とるんだよなぁ…
明日菜…顔がハルナみたいになっとるでー
「もうっ、からかんといてーなぁ」
