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160 名前: ◆GvbCrZA3mg [sage] 投稿日:2008/05/17(土) 20:49:24 ID:kvixxI8G
くっ、お嬢様は気付いてくれないか。
此処にいますと叫んだのに。この手も、失敗か。
まぁ、いい一生此の侭でもお嬢様の傍にいて、守ることができるわけだしな。
遠くから「誰だ貴様はー」という遠吠えが聞こえる。
答えるわけには行かない。本来犬ではないわけだし。戻った時に通じない。
…色々と矛盾しているが。

お嬢様が移動しだすのを見て、同じく移動していく。
向こうから誰か来たようだが…。
―――今犬連れの人と会うわけには…
なんて思っていれば、思いっきりそういう人で
連れている犬はゴールデンレトリーバー…頭良いとして知られているあの犬だ。
敵意むき出しでこちらに向かってくる。

「貴様、新入りか?俺様に挨拶ナシとはどういうつもりだ?えぇ?」

どうもこの近辺のボスらしい…人間が聞けば只ワンワンと吼えまくっているだけだか

「あなたと喧嘩するつもりは…」
「問答無用、先ずは飼い主を傷つけてやる!!」

お嬢様に襲い掛かろうとするレトリーバーを止められないのか
その飼い主が引っ張っても止まらない。…ちっ。

161 名前: ◆GvbCrZA3mg [sage] 投稿日:2008/05/17(土) 20:58:11 ID:kvixxI8G
大きなワンちゃんがウチに襲い掛かる。

「待ちなさい、待てってばっ!!」
「ワンッワンワンワンワン!!!」

―――アカン、やられる…!
その時、隣にいたワンちゃんがウチの前に…
ゴッと言う音と共に、大きなワンちゃんが倒れて…
ワンちゃんが守ってくれたらしい。

「ワン」

と一声発すれば逃げるように大きなワンちゃんと飼い主さんが行ってもうて…
恐ろしかった、その一言だった。
わんちゃんが振り向くとせっちゃんが
「大丈夫ですか?」なんて言ってるように見えて。
アカンなぁ、幻まで見えるようになってもーとる。

「帰ろか?」
「ワン」

少しだけせっちゃんを探しながら、寮へ戻った。

162 名前: ◆GvbCrZA3mg [sage] 投稿日:2008/05/17(土) 20:58:45 ID:kvixxI8G
やっぱり、せっちゃんは見つからなかった。
戦闘が長引いたとして、移動しながらだとしても直ぐに帰ってこれるのに。
でも、さっきのワンちゃん、かっこよかったなぁ…。
部屋に戻れば、もうアスナの姿がなかった。そんな時間かぁ…。

「木乃香さんおかえりなさい」
「うん、ネギくん、ただいま…あ、そやものは相談なんやけど…」

犬と会話できるような魔法ないかな、と相談してみた。
そういうのはあるけど木乃香さんには難しい、と言われた。

「そかぁ、ありがとネギくん」
「いえ…刹那さん、未だ戻ってきていないようですね…」

お休みにしといたって、と呟きながら、朝ごはんを作る。
―――久々に失敗してもーたけど。
ネギくんに言わせれば「木乃香さんもお休みにしておきますよ」なんて言われた。

そんなにウチ、病んでるんかな…?

163 名前: ◆GvbCrZA3mg [sage] 投稿日:2008/05/17(土) 20:59:37 ID:kvixxI8G
アスナも帰ってくるなりそう言い出して結局ウチは休むことになった。

「暇だったらそのワンちゃんと遊ぶなりしてればいいじゃない?」

とかいう理由もあったからやて。
アスナとネギ君が学校に向かった後、ウチはベッドの上でごろーんとしとった
一応熱だしてるっていう理由やしな。
そうしていると、ワンちゃんがひょいっと上ってきた。
あぁ、そういえばお礼しとらんかったなぁ…。
ちょっと思い出して涙目になりながら

「さっきは助けてくれてありがとうな?」

なんて頭を撫でて、額あたりにキスしてみた。
そうすると、なんや光出して…

何故か光の中からワンちゃんが消えると、裸のせっちゃんが現れていた。
……何故せっちゃん…?

164 名前: ◆GvbCrZA3mg [sage] 投稿日:2008/05/17(土) 21:02:10 ID:kvixxI8G
何だか視点がを上がっていくの感じれば寒さに気付いた。
―――そういえば私は…!

「……せっちゃん?」
「…はい、何でしょうか」
「何で裸なん」
「犬でしたから」
「………」

とりあえず裸を隠す為にお嬢様の布団をかぶって…

「何時から犬になっとったん…?」
「正確に言うと魔物の呪いに掛かってですから…倒して数分…
 お嬢様が探しにきてくださった時ぐらいでしょうか…」
「じゃっ、じゃぁ、ワンちゃんに話したことは全部…!」
「そういうことです…遠吠えに関しても、お嬢様へ…気づいてなかったですが」

あわー、とか言いながら赤くなるお嬢様。勘違いも相まって恥ずかしかったのだろう。

「何になろうと、お嬢様をお守りいたしますから」
「…けど、無理せんといてな」
「……はい」

その後、制服を着て学校に途中から授業受けようとするが
同伴だとからかわれたのは別の話。

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