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385 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:34:46 ID:zBf6F+zP
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(こ、これはもう白状した方が・・・・)
「もしかして、龍宮さんがおるん?」
「・・・・え?」
「この靴、龍宮さんの?」
木乃香は見当違いの事を言い出した。
刹那は冷静さを取り戻して分析を始める。
もし龍宮がここにいたとして、なぜ木乃香はこんな悲しそうな顔をするのだろう?
自分が隠してるから?
龍宮を隠してたらダメ・・・・?
――そして一つの結論に辿り着いた。
「もう、ええわ・・・・うち部屋に戻るな・・・・」
もう駄目だと思ったのか、木乃香は刹那に背を向けて帰ろうとした。
「・・・・待ってください、お嬢様」
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386 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:35:26 ID:zBf6F+zP
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木乃香がドアを開ける前に呼び止めた。
動きは止めたが振り向かない木乃香を――――刹那は抱きしめた。
「せ、せっちゃ!?」
「すみませんお嬢様、気付かなくて」
刹那はやっと気付いた。
木乃香が嫉妬をしているということに。
そういえば昨日の放課後から、龍宮との任務の打ち合わせが理由で木乃香の傍にいなかった。
下校も食事も、龍宮と一緒だった。
さらに出掛けるときも任務が終わった後も、木乃香に連絡をしてなかった。
裏の仕事があるとばれてしまった日は、いつも「行ってきます」と「無事終わりました」と報告していたはずなのに。
木乃香に知られたくない作戦があったとは言え、ここまで気を使わない行動をとったのは初めてだったかもしれない。
それが彼女を不安にさせて、嫉妬までさせてしまったのだ。
「本当に、私たち以外はここにいませんよ・・・・」
「・・・・うん、いたらせっちゃんこないな事しないもんな」
呼び止められたのが嬉しかったのか、刹那に軽く寄りかかってくる。
木乃香のシャンプーの匂いが刹那の鼻をくすぐる――あぁ、いい匂いだ・・・・。
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387 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:36:03 ID:zBf6F+zP
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「・・・・すみませんお嬢様。私は嘘をつきました」
「うん」
「・・・・今日は本当は原宿にいたんです」
「うん」
「でも、その、知られたくない事がありまして・・・・」
「無理して言わんでええよ・・・・」
「あ、ありがとうございます・・・・」
「・・・・だって今日、せっちゃん助けてくれたもんね?」
「はい、微力ながら・・・・って、え!?」
「やっぱり、せっちゃんやったんやぁ・・・・あははv」
しまった、と硬直する刹那。
許してもらえたと言う安心感からか、うっかり口を滑らせてしまった。
しかし・・・・クスクスと笑う木乃香を見ていると、バレてもよかったかなと思えてくる甘い自分がいた。
「もう・・・・お嬢様には敵いません」
「嘘ついたお仕置きやえ? ・・・・なぁ、部屋上がってええかな?」
「――はい、どうぞお入りになってください」
今夜も更けていく。
本日は土曜日。
明日はお嬢様と、ゆっくり過ごせるといいな。
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388 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:37:10 ID:zBf6F+zP
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オマケ
「せっちゃん、やっぱりこれ使ってたんやね」
机に置いてあった年齢詐称薬。それを木乃香は指差した。
「はい、学園長に頼まれて仕方なく・・・・」
「あ、今日せっちゃんが着てた服や〜。かっこええなぁ、これ誰が選んだん?」
「それは龍宮が。私はそういったセンスがないもので」
「・・・・明日は仕事ないんよね? ・・・・これつこうて、デートしよっかv」
「え!?///」
「うちが似合う服選んであげるえv」
――あぁ、やっぱりこうなるのか・・・・
明日行われる『デート』に期待と不安を覚えた刹那だった。
FIN
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