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381 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:29:38 ID:zBf6F+zP
「はぁはぁ・・・・危なかった・・・・」
「何が『危なかった』だ。近衛の奴、完全に気付いてたぞ」
「うっ・・・・」

兎にも角にも、任務は遂行しなければならない。
小さな路地裏で、原宿での主犯と思われる男を縛りあげる。
そして白状させる呪法を使って、他の地域の犯人たちの居場所を吐かせる。
これにて任務は無事完了となった。

382 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:30:58 ID:zBf6F+zP
「せっちゃーん、おる〜?」

その日の夕刻。
無事任務を終えた刹那は、入浴を終えて部屋に戻っていた。
そこにお出かけを終えた木乃香が訪ねてくる。

「お嬢様!? 今開けます!」

昼の出来事がフラッシュバックし、少し慌ててしまう刹那。

「えと、何か御用でしょうか?」
「あんなー、せっちゃん?」

少し上目で部屋に入ってくる。
その視線がなぜか痛く、刹那は後ずさりする。

バタン――
扉が閉められた。

「ど、どうかなさいましたか・・・・?」
「聞きたい事あるんねん」

まるで「逃げ場はないんよ」と威嚇するように、ドアの前に立ち塞がる木乃香。
あぁ誰か助けてくれ――、刹那は息をするのも辛い状況下にいた。

「今日どこにおったん?」
「・・・・た、龍宮と仕事で、――渋谷にいました」

383 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:32:55 ID:zBf6F+zP
嘘をついた。
ここで正直に答えたら、年齢詐称薬を使っていた事がばれると思ったからだ。
学園長は裏の仕事について木乃香に伝えない。
だからばれる事もないと思った・・・・が。
刹那の答えを聞いた木乃香は、ショックを受けたような顔で俯いてしまった。

「龍宮さんと一緒に渋谷やね? ・・・・嘘つき」
「え!?」
「龍宮さんが原宿におるの見かけたんや、今日のお昼に。」

・・・・龍宮、お前もバレてるじゃないかー!!
その突っ込みは刹那の中で虚しく響くだけだった。

384 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:33:53 ID:zBf6F+zP
「・・・・」
「・・・・」

苦しいほどの沈黙が刹那の部屋を制する。
ここで木乃香が異変に気付いた。
玄関にある靴――二足ある。

「せっちゃん、だれかおるん・・・・?」
「いえ、私だけですが・・・・?」
「この靴、誰の?」
「え? ――あ!」

紛れもなく自分の靴。
だが、私服に合わせて買った任務用の靴だった。

「あ、え、えっと・・・・」
「なんでそないに慌てとるの? ・・・・部屋に上がってええ?」
「あ、すみません今は!!」

昼に着ていた任務用の私服がまだベッドの上においてある事を、刹那は思い出した。
当然入れるわけにはいかない。

「・・・・なんや、今日のせっちゃんおかしいわ」
「す、すみません、今は散らかってて・・・・!」

苦し紛れの言い訳。
再び訪れる沈黙と静寂。
木乃香のその無言の訴えに、刹那は完全に滅入ってしまっていた。

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