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378 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:27:06 ID:zBf6F+zP
刹那と龍宮は、クレープ屋の近くの草むらにしゃがみこんでいた。
そう、退魔師二人が探知した魔力は木乃香のものだったのだ。
木乃香は魔法使いの血筋。いわゆるサラブレット。
それゆえに、その莫大な量の魔力は遠くからでも探知できてしまうのだった。

『・・・・いや、お嬢様だけではない。他にも魔力を感じるぞ』
『狙いは近衛か?』

微量ながら魔力を発しているのは男のようだ。
明らかに木乃香を意識した様子で、近づいてきている。
関西呪術協会の連中もそうだったが、また木乃香の魔力を利用しようというのか。

木乃香で上手い具合に釣れたな、と龍宮は思う。
すると刹那がすっと立ち上がり――。

『・・・・同じ場所に居合わせて良かった。お嬢様、今参ります!』
『まて刹那!!』
『なんだ!? 早くしないとお嬢様が!』
『サングラス』
『・・・・ありがとう』

379 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:27:52 ID:zBf6F+zP
男が木乃香に接触しようした瞬間、刹那が間に入り込んだ。

「この娘に何か御用ですか?」
「!?」
「少し話がありますので、ご同行願えますか?」
「どけ!」

木乃香たちの前で争いは起こった。
何々?とクレープを買っていた明日菜たちや、周りの通行人が振り返る。
もちろん木乃香も。

「大人しくしてください。一般人の目に止まります」
「邪魔だっ! こいつさえこっちにくれば――!」

男は刹那を振り払い、乱暴に木乃香に手を伸ばした。

「痛っ!」
「木乃香!?」
「!!! 貴様っ――お嬢様に触れるなぁ!!」

刹那が切れた。
刀を抜きはしないが、収納袋に入れたままで相手に叩きつけた。

「うぎゃっ!」
「え?」

相手が倒れる。
が、刹那はまだ満足していない様子。
「お嬢様」という言葉に木乃香が反応してしまってるのにも気付かずに、男の胸ぐらを掴んでいる。
その様子を見て、やれやれと龍宮が落ちていた小石を拾った。

380 名前:投下中[sage] 投稿日:2007/02/09(金) 21:28:46 ID:zBf6F+zP
――ヒュッ!

刹那の額近くに小石を投げつけた。
はっとする刹那。
そして木乃香と目が合う。
・・・・気まずい。
サングラスはいつの間にかどこかに吹っ飛んでいた。

「――せっちゃん?」
「え、いや、人違いではないでしょうか!?」

声が裏返る。
これはまずい!っと刹那は男を担ぎ上げ、その場を逃げ出した。

「大丈夫だった、木乃香!?」
「う、うん・・・・ねぇ明日菜、今のせっちゃんじゃなかった?」
「え〜、今の桜咲さん!?」
「なわけないでしょ! 桜咲さんはもっと背が低いでしょ」
「でも、確かに似てたような〜?」

その場に居合わせたクラスメイトたちは「?」を頭の上に浮かべていた。
龍宮は周りにいた男の仲間を羅漢銭で倒し、すべて片付けたのを確認するとその場を後に、刹那を追いかけた。

(あれは・・・・龍宮さん?)

意外に鋭い木乃香。
その場を立ち去る龍宮の後姿を、しっかりと目撃していた。

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