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578 名前:キーワード『刹那日記死守』『プロレスごっこ』『せつこの』[sage] 投稿日:2007/02/18(日) 16:56:07 ID:2LRdtTgr

  ○月○日(○曜日)・・・・晴れ 居待月

 テスト最終日に風邪をこじらせてしまったが、もう大丈夫のようだ。
 休みなのにもかかわらず看病をしてくれたお嬢様には、とても感謝している。
 それにしても、お嬢様が作ってくれたお料理はとてもおいしかった。
 明日菜さんやネギ先生は、いつもこの料理を食べているのだろうか。
 ・・・・羨ましい。

 最近の問題は一つ。
 体調を壊したせいで、この連休中にまったく稽古ができなかった。
 病み上がりだが、少し稽古を厳しくしていかなければ。
                                     』



――刹那は机に向かって、ノートにこのような事を書いていた。
いわゆる日記というやつだ。
月日と曜日に、天候と月名。
こういったものを記録しておくと、後々役にたつ事がある。
それゆえに、この学園に来てから毎日欠かさず記録をとっていた。

579 名前:キーワード『刹那日記死守』『プロレスごっこ』『せつこの』[sage] 投稿日:2007/02/18(日) 16:56:48 ID:2LRdtTgr
「・・・・よし、今日はこんなところか」

刹那はノートを閉じて椅子から立つと、カバンの中を整理し始めた。
明日からは通常授業だ。
真面目な刹那は、明日の分の時間割を前の日に用意している。

(気になるテストも戻ってくるが、まぁお嬢様の護衛には支障はないしな・・・・。
 成績は悪くても、剣があればお嬢様を守れる。
 ネギ先生には悪いが・・・・また無理をして体調を壊して、退魔の仕事と護衛を疎かにするわけには・・・・)


教科書を用意し終わると、机の横に置いてあった野太刀・夕凪を手に取った。
そして鞘から数センチ抜く。
覗き込めばそこには、刃に映る己の瞳。

「・・・・夕凪、お前も私に力を貸してくれるか?」

戦士も魔法使いも、戦いで相棒となる武器や道具には愛着が沸くものだ。
特に神鳴流剣士の武器・野太刀には大抵の場合が銘入りで、神鳴流剣士の生涯の相棒ともなる。
刹那にとってもこの夕凪は、一人でいる時に自然と語りかけてしまう・・・・そんな存在だった。

――――。

まるで答えるかのようにキラリと光る夕凪。
刹那はふっと表情を緩める。

「そういえば、お前の手入れも出来ていなかったな・・・・明日の準備も終わったし――」
「せっちゃん〜?」

580 名前:キーワード『刹那日記死守』『プロレスごっこ』『せつこの』[sage] 投稿日:2007/02/18(日) 16:58:21 ID:2LRdtTgr
刹那の守るべき人が部屋を訪れてきた。
今日は暖かかったので、部屋の換気をするためにドアを開けっ放しにしていたのだ。
刹那は慌てて、夕凪を鞘に収める。

「は、はい、います!」


どうやら木乃香は、明日の通常授業が始まる前に刹那の様子を見にきたようだった。

「もう身体大丈夫?」
「はい、おかげ様で・・・・ご迷惑をおかけしました」
「ウチ迷惑やなんて思うとらんよ」

木乃香は刹那越しに部屋を覗きこむ。

「誰かおるん?」
「え? いえ私一人ですが・・・・」
「なんや誰かに話しかけてたみたいやったから」

夕凪に語りかけていたのをばっちり聞かれていたようだ。
かといって『刀に話しかけてました』だなんて、恥ずかしくて言えるはずがない。

「す、すみません、独り言です・・・・」
「せっちゃんが独り言やなんて、意外や〜」

刹那は顔が紅くなるのを感じた。
『せめて電話にしておけばよかった・・・・』と思うも、後の祭り。

「た、立ち話もなんですし、中でお茶でも飲んで行きますか?」
「ん〜、お邪魔しようかな〜?」

581 名前:キーワード『刹那日記死守』『プロレスごっこ』『せつこの』[sage] 投稿日:2007/02/18(日) 16:58:47 ID:2LRdtTgr
さきほどの刹那の痴態をさほど気にした様子もなく、部屋に入る木乃香。
刹那は木乃香を居間に通すと、お茶を入れるために台所に入った。

「せっちゃん〜。刀テーブルに出しっぱなしやけど、お手入れしとったん?」
「いえ、お嬢様がいらしたので・・・・」
「邪魔してもうて堪忍な〜」
「い、いえ、気にしないでください!」

そこで会話はいったん途切れ、刹那は淹れたばかりのお茶を持って居間に向かう。

「お嬢様、お茶を入れました・・・・っ!?」

ガシャンッ!
木乃香が見ている物に驚いて、刹那はお茶をとり落としてしまった。

「熱っ・・・・!」
「あ、せっちゃん大丈夫!?」

振り向いた木乃香が慌てて刹那の身を心配する。
だが刹那はそれどころではなかった。
木乃香が見ていた物。
それは刹那が先ほど書いていた『日記』だったのだ。
どうやら書き終わった後、片付けるのを忘れてしまったらしい。

「おおお、お嬢様! どこまで読んでしまわれましたか!?」
「ま、まだ今日の所だけやけど・・・・」

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