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754 名前:もしも明日菜が生き返っていなかったら?〜刹那side〜[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 17:42:54 ID:+Ny0EsPa
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お嬢様の傍を離れてもう3ヶ月。
毎日お嬢様から少し離れて護衛をしている。
学園生活をやめる際、学園長先生からも止められた。
しかし私の決意は揺るがず、修学旅行以前よりも離れたこの距離で護衛を続けていた。
お嬢様が部屋にいるときは、外の数メートル離れた木で待機。
教室に入ると隠密性の高めた式神を教室の窓に配置する。
そして授業が終われば、十数メートル離れたところから見守るのだ。
少し駆けて行けば届く位置。
しかし今の私には、その距離が絶対的な壁そのものだった。
*
――今日も離れた所で見守る。
しかし・・・・何やら今日のお嬢様は様子がおかしい。
そして立ち止まったと思ったら、その場に倒れてしまった。
周りに人影はまったくない。
「・・・・お嬢様!?」
とっさに叫んでしまった。
しかしお嬢様には届かなかったようで、お嬢様はさらに苦しそうに身を縮めた。
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755 名前:もしも明日菜が生き返っていなかったら?〜刹那side〜[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 17:44:22 ID:+Ny0EsPa
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(何かあったら大変だっ・・・・!)
少し出すぎた行動だっただろうか。
しかし道端でうずくまるお嬢様を、私は放って置くことなどできなかった。
お嬢様の元へ駆け寄り、抱き上げる。
そして寮の部屋まで運んで、ベッドに寝かせた。
その間に何かを聞かれたような気がしたが、その時の記憶はほとんどない。
ただ私はお嬢様の身を案じていた。
それだけのことだ。
・・・・幸いな事に、お嬢様の身に大事は至らなかった。
疲れが溜っていただけなのだろう。
ベッドに寝かせると、すぐに眠りになられた。
何かを言おうとしたのか、お嬢様のその手はしっかりと私の服を掴んでいる。
しかしいつまでもここにいるわけにはいかないので、そっとその手を離した。
お嬢様の布団を掛け直し部屋を出ると、部屋の近くに龍宮と楓が立っていた。
二人は何かを言いたそうな顔をしていたが、私は「お嬢様を頼む」とだけ言い残してその場を立ち去った。
・・・・その間も二人から向けられる視線が痛い。
私は・・・・何か間違ったことをしているのだろうか?
この胸の苦しみはなんなのだろう?
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756 名前:もしも明日菜が生き返っていなかったら?〜刹那side〜[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 17:45:37 ID:+Ny0EsPa
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*
あれから数日。
クラスの様子は変わらない。
お嬢様も笑っていらっしゃる。
・・・・しかし最近、楓や龍宮の視線が気になるようになった。
教室を見張っている私の式神に対して、なにかを訴えているようだ。
しかし私には理由がわからない。
そんな私は向こうからの接触を待つしかなかった。
・・・・ここは式神に任せて、少しお風呂にでも入って疲れを癒すとしよう。
護衛の任に集中するために学生をやめた私には宿がなかった。
しかしいくら護衛とはいえど、衣食住は人間としては必要不可欠なもの。
だから私は学生たちが登校する時間を利用して、学園の施設を利用させてもらっている。
・・・・3ヶ月前と大して環境は変わらない。
変わったのは部屋が無いのと、学校に通う必要が無いのと・・・・傍にお嬢様がいないだけ。
気がついたら私は、かつての私の部屋の前に立っていた。
・・・・ここから離れる必要があったのか・・・・?
私はわからなくなってきていた・・・・自分の行動が・・・・自分の決めた選択が・・・・。
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