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874 名前:キーワード『マッサージ』[sage] 投稿日:2007/03/07(水) 11:51:32 ID:Gt5RdHUJ

(・・・・護衛の私がたるんだ声を聞かせたから、不安にさせてしまったのだろうか?
 ど、どうやって誤魔化そう・・・・・・・・)

一人で慌て始める刹那。
しかしその相手はというと、急に身体を前に倒して刹那の背中にピッタリと張り付いた。

「お、おじょ・・・・っ!?」

刹那は慌てて起き上がろうとしたが、全体重をかけて圧し掛かられ、さらに脇下から手を通されて肩を抱きしめられる。

「なぁ・・・・せっちゃん・・・・」
「は、はいなんでしょう!?」
「少しこのままでおってええかな・・・・? なんや、不思議な気分なんや・・・・」

木乃香が感じるもの、それは愛しいと思う心。
さらにそれは守りたいと思う心でもあり、独占欲でもあり・・・・。
そう、このとき木乃香は"刹那を自分の物にしたい"と感じていた。
しかし本人ははっきりと自覚はしていない。
ただそれでも素直な心は身体を支配し・・・・実行に移っていく。

875 名前:キーワード『マッサージ』[sage] 投稿日:2007/03/07(水) 11:52:42 ID:Gt5RdHUJ

「ぁ・・・・あの・・・・」

刹那の髪を優しく撫ぜる。
芽生え始めた独占欲。
そして思春期による性的な興味の発生。
その対象は、命を賭けて自分を守ってくれる幼馴染に向けられる。

「ん・・・・ぁっ、おじょう・・・・さま・・・・っ」

いつしか木乃香は、刹那の首筋に舌を這わせていた。
後ろから押し倒して羽交い絞めにしてる体制なので、刹那は逃げることができない。

「んっ・・・・あぁっ」
「・・・・・・・・せっちゃん・・・・ウチな、せっちゃんの事・・・・」

――その先の言葉が出てこない。
本人も、今の感情が分からずに戸惑っている状態。
木乃香はどう言い表せばいいのか分からず、刹那の肩に顔をうずめて黙ってしまった。
感情の暴走から、困惑の沈黙。

そんな木乃香の変化を、刹那は敏感に感じ取った。
護衛として働くために培われた、相手の動きから感情を察知する能力。

(もしかしてお嬢様は・・・・いや、でもそんなことあるわけ・・・・)

・・・・こちらはこちらで、自分の判断に自信を持つ事ができず。
結局は両者足踏み状態。
お互いの想いは交差する事無く、またもやすれ違ってしまった。

876 名前:キーワード『マッサージ』[sage] 投稿日:2007/03/07(水) 11:54:17 ID:Gt5RdHUJ

しかし密着している身体は確かに温度が上がっていて・・・・。
まだ言葉では言い表せないが、二人は気持ちのいい温もりと優しい安心感を感じていた。


――ガチャッ

「あっ」
「・・・・うぎゅっ!?」

その空気を裂くように、玄関のドアが開く。
と同時に木乃香が刹那の身体から手を離し、とっさに刹那の頭を枕に押し付けた。
突然の事態に、刹那の声は間抜けになってしまう。

「ただいま木乃香、刹那さん。・・・・何やってるの?」
「マッサージしとるだけやよ。な、せっちゃん?」
「は、はい・・・・」

必死に平静を装う二人。
しかしすぐに間抜けな刹那の声を思い出し、木乃香は笑い出した。
刹那はそんな木乃香をみて、赤面して枕に顔を埋めた。


「・・・・なぁせっちゃん、また"マッサージ"してあげるな?」
「・・・・・・・・はい・・・・お願いしますね」

また機会があれば、何かがわかるかもしれない。
本来の"マッサージ"の目的とは違ったところに、二人の期待は置かれているのであった。

FIN

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管理人:虚武僧
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