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905 名前:お見合い[sage] 投稿日:2007/03/10(土) 11:00:48 ID:xfZQGuFr

「ほな、ウチ出掛けてくるな〜?」
「うん、気をつけてね〜」
「道中お気をつけてくださいね」

着物姿の木乃香が元気よく部屋を出ていく。
祖父の趣味であるお見合いに行ったのだ。
本人は嫌がっているようだが、嫌な事でも引き受けてしまう優しい性格のために、どうも断り切れない様子。

「木乃香も大変よね〜。中学生なのにお見合いなんてさ」
「木乃香さんの家って大きいから・・・・やっぱ大変なんでしょうね」
「でもあれっておじーちゃんの趣味でしょ? ね、刹那さん?」
「・・・・え? あ、はい、そうですね・・・・」

刹那はなんとも複雑な気持ちを抱えていた。
近衛家に仕える身としては、木乃香の将来が決まるのは喜ばしい事。
しかし刹那と木乃香は――まだ刹那ははっきりと口にはしていないが・・・・相思相愛の仲なのである。
木乃香は刹那を生涯のパートナーにしたいと言っていたし、刹那も一生木乃香の傍にいたいと考えていた。

906 名前:お見合い[sage] 投稿日:2007/03/10(土) 11:01:48 ID:xfZQGuFr

(お嬢様は本気でお見合いを断ったりしないのだろうか・・・・)

色々と奥手て不器用な刹那は、木乃香に素直な想いを伝える事ができない。
お見合いもやめて欲しいのだが、元気よく出掛けて行く木乃香を見ると不満を言い出せなかった。


「なんか刹那さん、眠そうですね」
「・・・・わかりますか? 実は最近、仕事が忙しくて・・・・」

・・・・刹那は最近、睡眠を満足にとれていなかった。
退魔の仕事もあったからなのだが・・・・それ以上に最近の木乃香の行動が気になっていた。
何か自分の興味を引こうとし、反応に困っている間に拗ねてしまう。
その理由を考えているうちに、貴重な睡眠時間が減ってしまうのだ。

(お嬢様は・・・・私に何を求めているんだろう・・・・?)

907 名前:お見合い[sage] 投稿日:2007/03/10(土) 11:02:46 ID:xfZQGuFr

「・・・・もう、せっちゃんってば・・・・」

一方その頃、木乃香も複雑な気持ちを抱えてた。
わざと嫌がる事無くお見合いに向かったというのに、肝心の想い人は自分を引き止める事なく送り出した。
自分の想いは伝えている。
刹那の反応もまんざらではない。
しかし・・・・。

(もうちょっと積極的にならへんかなぁ・・・・いつも逃げてまうし・・・・)

今の段階では木乃香の一方通行。
少し強引にパクティオーを迫っても、刹那はいつも逃げてしまう。
想い合ってる事はわかっていたが、木乃香は物足りなさを感じていた。

(はぁ、はよお見合い終わらせよ・・・・)

あまり乗り気でないお見合い。
相手の出身は京都であり、同じ出身地だからという理由で適当に選んだ。
刹那にカマをかけるためのお見合いだったので、深く話し合うつもりなどさらさらない。

「近衛木乃香いいます〜、よろしゅうに〜」
「よろしゅうに・・・・お久しぶりですね、木乃香様」
「ほえ?」

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