TOP
TOP   SS   イラスト
<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>
70 名前:NEO4教科目より[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 09:54:51 ID:YbMXUNcV

ヴァンパイア事件が起きた日の夜の事。
ネギと明日菜は、仮契約についての話をしようとしていた。
しかし二人の部屋は木乃香の部屋でもある。
木乃香がいるとカモは喋れないため、詳しい話ができない。
そこで二人は木乃香の護衛である刹那に、木乃香の事を頼んだ。
その頼みを刹那は、快く受け入れたのであった。


「木乃香お嬢様、痛い所はありませんか?」
「大丈夫やえ、せっちゃん・・・・」

今部屋にいるのは、刹那と木乃香の二人だけだった。
布団に寝かされている木乃香は、ひどく疲れているように見える。
その木乃香を気遣い、刹那はあれこれと手を尽くしていた。

「私とした事が居眠りをしてしまい・・・・本当に申し訳ございませんでした」

「もうええて・・・・な?」
「・・・・はい」

返事を返すものの、自分を責める事をやめない刹那。
木乃香が無事で良かったと安堵する反面、傍にいなかったという後悔が重く圧し掛かってくる。

「・・・・お嬢様、本当に・・・・お身体に異常はありませんか・・・・?」

まるで自分の存在意味を聞くような、そんな木乃香への問いかけ。
その問いかけから、木乃香は刹那が苦しんでいると悟った。

71 名前:NEO4教科目より[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 09:55:40 ID:YbMXUNcV

「・・・・なら、見てくれる?」
「え?」
「異常ないか・・・・せっちゃんが見てくれる?」

刹那に仕事を与える事。
それが刹那を"後悔の苦しみ"から解き放てる手段だと木乃香は考えた。

「・・・・はい、わかりました」

心なしか、刹那の目が輝いたかのように見える。
刹那は木乃香をゆっくりと抱えると、服を軽くめくって首筋を見た。
ヴァンパイアに襲われたのならば、首に傷口があるかもしれないから。
しかし目では異常は確認できず・・・・刹那は木乃香の首筋にそっと触れた。
刹那のその行動に、木乃香はドキッとする。

「・・・・大丈夫、ですね・・・・」
「う、うん・・・・」

高鳴る鼓動。
ただ刹那に触れられているだけなのに。
いやよく考えて見ると、刹那から木乃香に触れることなどほとんどない。
木乃香は刹那を友人として見ているため、友人としての触れ合いや関わりをしている。
しかし今の刹那は護衛として木乃香と関わっているため、そんな木乃香に対して距離をとる事が多いのだ。
それに元々の刹那は――護衛としてはかなり強引であるが・・・・性格はかなり控えめのほう。
その為に、触れ合うことのない曖昧な距離が当たり前となっていた。

「どうかなさいましたか?」
「な、なんでもないえ・・・・」

72 名前:NEO4教科目より[sage] 投稿日:2007/03/20(火) 09:56:32 ID:YbMXUNcV

自分に向けられる刹那の目線を感じて、木乃香は身体が熱くなるのを感じていた。
男子がいない女子校・・・・そんな青春が無い学園生活で、いつも凛々しく守ってくれる幼馴染の刹那。
その刹那に木乃香は惹かれていたのだ。
・・・・いつしか刹那の視線は、木乃香の足の方へと向いていた。
あの時露出していた部分を、すべて確認するために。
そしてやはり触れられ、ビクッと木乃香が震えた。

「あ、申し訳ございません!」
「だ、大丈夫やえ・・・・なぁせっちゃん、なんやおかしいんや・・・・」
「!? やはりどこか・・・・!?」

木乃香は刹那に身体の異常を訴えた。
先ほどまではなかった異常を・・・・胸の高鳴りと身体の火照りを・・・・。
しかし木乃香はどう表現すればいいのかわからず、"何かがおかしい"としか言えなかった。

「どこがおかしいのですか!?」
「なんや・・・・服の中が・・・・」
「ふ、服の中、ですか・・・・?」

さすがの刹那も戸惑った。
相手を意識しているのは木乃香だけではない。
しかも刹那は既に自覚していたのだ。
自分が、木乃香を求愛相手として想っていることを。
しかし色々と壁があるために、その感情はずっと隠していた。
もちろん今このときも。

<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>


ページトップ

管理人:虚武僧
web拍手
┣サイトへの意見・要望
┗リンクミスの報告など