TOP
TOP   SS   イラスト
<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>
584 名前:拍手用小ネタ 『惚れ薬 -刹那編-』[sage] 投稿日:2007/07/06(金) 01:07:04 ID:6MJ7ybG+

「お、おちつけ刹那・・・・」
「私は・・・・落ち着いている」
「・・・・これの、どこがだ!」

ここは桜咲刹那と龍宮真名の部屋である。
その場で・・・・龍宮が刹那に追い詰められていた。
かといって刹那は刀で迫ってるわけではない。
痛いのは刹那の視線・・・・言ってしまえば、性的な目で龍宮を見ていた。

(さっき、近衛からもらったとかいうチョコを食べてたな・・・・)

龍宮は追い詰められながらも冷静に分析する。
おそらく先ほど刹那が口にしていた物が、今回の原因なのだろう。
わずかだが刹那からは魔力が感じられた。

しかし刹那も龍宮と同じ武道派であるだけあって、その分析の隙を与え続けるつもりはないらしい。

「龍宮・・・・私はお前の事が・・・・」
「お前の大好きなお嬢さまが悲しむぞ」
「――・・・・・・・・いや、今はお前の方が・・・・」

一瞬、刹那の瞳が揺らいだ。
しかしすぐに刹那は龍宮に気を向け直す。
さすがの龍宮も、これ以上の接近を許すのは危険だと察した。

(魔物用の弾しか込めてないが・・・・仕方あるまい・・・・)

龍宮は懐に隠してあった銃に手を伸ばす。
が、刹那もそれが合図だったように踏みこみ、その手を押さえた。

585 名前:拍手用小ネタ 『惚れ薬 -刹那編-』[sage] 投稿日:2007/07/06(金) 01:09:14 ID:6MJ7ybG+

「くっ・・・・離せ!」
「嫌だ、と言ったら?」
「容赦なく撃つ!」

しかし引き金を引く暇もなく、龍宮は床に押さえつけられた。
それでも龍宮は抵抗はやめない。
組み伏せられながらも体勢を立て直し、押さえられている方と逆の手には、袖に隠すタイプの小型の銃があった。
この引き金を引けば、刹那は負傷して大人しくなるだろう。

(仕事仲間に怪我はさせたくなかったが・・・・!)

――バターン!

「せっちゃんおるー!?」
「刹那さん、このかが渡したチョコなんだけど・・・・って・・・・」
「あわわ!?」
「あちゃー、どうやら遅かったようだな」

乱入してきたのは、近衛木乃香とその同居人たちだった。
しかし・・・・この乱入者達から見れば、二人は愛の営みを行なうギリギリ一歩手前。
明日菜とネギは咄嗟に目を蔽い、カモは変態顔でそれを眺めていた。
ただ一人、木乃香だけが二人を阻止しようと動く。

「・・・・せっちゃん、何しとるん!?」
「すみませんお嬢さま、私は龍宮と――」
「っ先生! この馬鹿をどうにかしてくれ!!」
「え、は、はい!」

龍宮の呼びかけに、やっとネギと明日菜が動き出した。
そのおかげで銃弾による負傷は避けられた刹那。
しかし惚れ薬で正気を失った刹那には、それ以上の恐怖に気付く事ができなかった。

586 名前:拍手用小ネタ 『惚れ薬 -刹那編-』[sage] 投稿日:2007/07/06(金) 01:10:46 ID:6MJ7ybG+

「と、とりあえず龍宮さんと離してから・・・・」
「っ! ネギ先生、やめてください!」
「やめるのはお前だ!」
「刹那さん、目を覚ましてー!?」
「・・・・惚れ薬のせいやとしても・・・・許せんなぁ・・・・」
「このか嬢ちゃん、ボーっとしてないで刹那の姉さんを押さえるの手伝ってくれ!」

ギャーギャーと騒がしい部屋の中、木乃香はポツリと呟く。
しかしその呟きは、混乱する部屋の中誰にも聞こえてはいなかった。

*

「うっ・・・・?」

刹那はゆっくりと目を開ける・・・・しかしその目は何かに遮られ、周りを見る事はできなかった。
遮る物をとろうとしたが、それもできない。
四足は何かで拘束されていた。
両手は後ろ手で縛られており、いわゆる芋虫状態。

(あれ? 一体何が・・・・?)

刹那は必死に記憶をさかのぼる。
しかし思い出せるのは、部屋に戻って一息つくところまでだった。
惚れ薬を食べた以降の記憶はないらしい。

(・・・・しっかりとした拘束だ・・・・簡単に解けそうにない・・・・)

腕を拘束する縄がギシッと音を立てる。
こういった専門の拘束ができるのは同室の龍宮か・・・・同じクラスの長瀬楓ぐらいだ。
彼女らが何かを企んだのだろうかと刹那は考えたが、記憶が無いのではそれ以上の事を考える事ができなかった。

<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>


ページトップ

管理人:虚武僧
web拍手
┣サイトへの意見・要望
┗リンクミスの報告など