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279 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:47:31 ID:UWM67J3y | ||||
「・・・・せっちゃん、他にも何かされたん?」 「え?」 「なんか、辛そうな顔してる」 刹那は驚いて木乃香を見つめた。 治癒を終えた木乃香も刹那を見つめ返す。 しばらく見つめあった後、刹那は重い口を開けた。 「・・・・生意気だと、言われました」 「え? せっちゃんが?」 「はい」 刹那が気負う理由にしては、若干物足りなさを感じる木乃香。 てっきり、もっとすごい事をされたとばかり思っていたのだが。 「・・・・それだけ?」 「・・・・"調子に乗っていると学園長の孫にも愛想を尽かされるぞ"、とも言われました」 「なに、それ」 刹那は生意気でも何でもない。 いつも謙虚な彼女だからこそ人気がある。 「・・・・せっちゃん?」 言葉攻めだけで挫けるほど、刹那は弱くないはずだ。 木乃香は他に何か隠してないかと刹那を軽く睨んだが、刹那はそれを違う意味に解釈した。 「あ、あの・・・・やっぱり私は、生意気でしょうか?」 「なわけないやん・・・・」 「・・・・愛想尽かしたりしません?」 | ||||
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280 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:50:22 ID:UWM67J3y | ||||
あれ?っと木乃香は首を捻った。 目の前で必死に問う刹那は、木乃香が思っているほど傷付いていないように見える。 「・・・・ウチに愛想尽かされるんが、嫌なん?」 「あ、当たり前です!」 刹那は顔を真っ赤にして強く言い切った。 木乃香の様子を伺う刹那の瞳は、心の負傷ではなく"恐れ"だった。 木乃香もその瞳を見て、今回の件は自分を話題に出された為に不覚を取られてしまっていたのだと、理解した。 木乃香はそんな刹那が無性に可愛く感じて、思いっきり抱きつく。 「・・・・もー、かいらしすぎ!」 「あわわ!?」 「嬉しい・・・・けどな、あんま他人の事信じると本当に愛想尽かすえ?」 「え!?」 わけがわからず刹那は身体を硬直させる。 木乃香は不機嫌な顔で、刹那と顔を合わせた。 「ウチが昨夜もあんなに好きや言うたのに・・・・そんなに信じられへん?」 「い、いえ! 信じてます!」 「なら、他人よりもウチの言葉信じてぇな。誰の言葉も信じるんが、せっちゃんの悪い所や」 コツンッと額が合わさる。 視線も交わり、刹那は木乃香のまっすぐな視線で動けなくなった。 そのまま徐々に、唇の距離も縮まり――。 | ||||
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281 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:51:25 ID:UWM67J3y | ||||
「――お二人さん、良い所で悪いんだけど」 「っ!?」 「あ、朝倉さん!?」 「心配してきたんだけど、余計だったみたいだね」 木乃香一人の援軍に不安を感じた朝倉が、乱入してきた。 おそらく不良グループの暴行現場を、写真に収めて助けるつもりだったのだろう。 遠隔送信の準備が整った携帯を手に持っていた。 「でもそろそろ戻らないと、教室大変だよ――って二人とも聞いてる?」 「お、お嬢様・・・・人の前で・・・・っ////」 「ええやん、朝倉さんやし〜?」 朝倉が話してる間、刹那は照れて木乃香から離れようとしていた。 しかし木乃香はがっちりと刹那を捕まえて離さない。 離れるか離れないかで仲良く争う二人を前に、朝倉は目に見えない友人・・・・幽霊のさよと苦笑しあった。 「・・・・ほら、痴話喧嘩は後にして着替えてきなよ! みんなカンカンだよ!」 「ち、痴話!?」 「しゃあないなぁ・・・・行くえ、せっちゃん」 「あ・・・・はい!」 名残惜しそうに木乃香は立ち上がり、刹那の手を引いた。 刹那も嬉しそうにそれに答えて、木乃香と一緒に歩き出す。 朝倉はその二人を見送りつつ、カメラを向けた。 | ||||
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282 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:52:45 ID:UWM67J3y | ||||
――パシャッ 「・・・・やっぱ、いいコンビだよねぇ」 『はいっ』 特ダネにはならない写真。 しかしそれは後に二人の思い出として、木乃香のアルバムに鋏まれる事になった。 もちろん3-Aのホスト喫茶も、記録的な数字を出して堂々の優勝だったらしい。 FIN | ||||
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