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823 名前:帯刀[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 21:57:59 ID:H8fx//hX

「せっちゃん、もう駄目!」
「そ、そう言われましても・・・・すみません、あの、返してください!」
「せやから・・・・アカンって言うとるやん!!」

パンッ!

「痛っ・・・・」
「あ・・・・!」

早朝の世界樹広場に響いた、弾ける様な大きな音。
ウチはその音を出してしまった事に、目の前が真っ白になった。

*

「刹那さんの事、叩いた〜〜!?」
「そりゃー、一体全体どうしてだい? このかお嬢ちゃん」
「け、喧嘩ですか!?」

気がついたらウチは、部屋に逃げ帰ってきてしまっていた。
同居人の明日菜たちに事情を理由を話すと、みんなは驚いた声を出す。
ウチだって、せっちゃんを叩いてしまうなんて思わなかった。
だからここまで動揺してしまっている。

「せ、せっちゃんが言う事きかへんから・・・・カッとなってもうて・・・・!」
「刹那さんになんて言ったの?」
「・・・・せっちゃん、最近無理しすぎやから・・・・修行はもう止めてって・・・・」

せっちゃんは退魔の仕事っていうのをしている。
それに加え、朝はアスナとの修行をしている。
夜遅くまで仕事をして、早朝に修行の生活。
それが原因で疲れているのか最近、授業中に上の空になる事が多かった。

824 名前:帯刀[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 21:59:26 ID:H8fx//hX

「それに、龍宮さんからメール来てたん・・・・放っておけなかったんや・・・・」
「木乃香・・・・」

龍宮さんによると、せっちゃんは昨日の夜に疲れが原因で軽い熱を出したらしい。
それなのに、今日も一人で修行をしていた。
それでウチが修行を止めさせようとして・・・・結果、こういった事態になってしまった。

「刹那さんの事ですから、謝れば許してくれますよ」
「・・・・嫌や」
「おいおい、木乃香お嬢ちゃんらしくないな」
「せやかて・・・・」

ウチは悪くない。
悪いのは、心配してもそれをわかってくれないせっちゃんの方。
ウチは黙ったまま俯き、同居人の二人と一匹はもう何も言わなかった。

*

「刹那さん、おはよー!」
「あ、おはようございます。明日菜さん」
「・・・・」
「あ、あの・・・・」

いつも通り、寮の前でせっちゃんと合流する。
でもウチはまだ話す気になれなくて、せっちゃんを無視して駅に走った。

「このか、まだ怒ってるの?」
「・・・・気にせんといて」
「気になるわよ、一緒に登校してるんだからさ・・・・」

825 名前:帯刀[sage] 投稿日:2007/09/27(木) 22:01:37 ID:H8fx//hX

電車の中でも話をしなかったウチらに見かねて、明日菜が話しかけてきた。
ウチは先頭を走りながら、それにぶっきらぼうに答える。

「らしくないよ?」
「・・・・わかっとるけど・・・・」

ウチは後ろを振り返る。
せっちゃんはウチとアスナの後ろで、ネギ君と話してた。
肩にはしっかりと刀がある。

(あれだけ、刀から手を離してって言うたのに・・・・)

ウチは朝に『今日は護衛も仕事もしなくてええから、刀を置いて』と、せっちゃんから刀を預かろうとした。
刀があれば、せっちゃんは護衛をすると思ったから。
でもせっちゃんはそれを受け入れるどころか、少し強引に刀を奪い返そうとした。
そして今も・・・・しっかりと刀を持っている。

「・・・・もう知らへん」
「あ、ちょっと木乃香・・・・はやっ!」

ウチはローラーブレードで、ありったけのスピードで学校に向かう。
しっかりと明日菜達はついてきたけど、せっちゃんは昨日の熱のせいか少し辛そうな顔をしていた。

「刹那さん、大丈夫?」
「は、はい・・・・朝の修行、張り切りすぎたかもしれませんね・・・・」
「もー、そんな事やってると私の代わりにバカレンジャーになるわよ?」

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