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106 名前:喧嘩するほど?[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 01:13:38 ID:/jjGAPaN

ストーカーの次はヘタレと言われ、さすがの刹那も不機嫌な表情になった。
そして、おそらく相手を思い知らせようと思ったのだろう。
刹那の手が木乃香の胸部を捕らえていた。

「今更謝っても許しませんよ」
「せっちゃんにっ、・・・・できるんかなぁ・・・・?」
「・・・・見くびらないで下さい」
「ん・・・・ぁっ・・・・」

胸部を捕らえていた手に力を込め、もう片方の手は服を脱がせにかかる。
その動きは意外と手馴れたもので、木乃香は息を呑んだ。

――コンコン

「刹那さ〜ん? このかいる〜?」
「む・・・・」

突然の来客。
同居人に用があるらしく、明日菜が訪れてきた。

「刹那さん〜?」
「明日菜? いるえ〜」
「あ・・・・」

居留守を使おうとした刹那。
しかし、木乃香は明日菜の呼びかけに答えた。
スルリと刹那の腕から逃げ出し、服を調えて玄関へと向かう。

「いいんちょが、"学級委員の緊急集会あるから来てほしい"って」
「あちゃー、携帯部屋に忘れとったわ。・・・・ほな」

107 名前:喧嘩するほど?[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 01:16:04 ID:/jjGAPaN

木乃香はクルリと刹那の方を向く。
しかし刹那は顔を合わせない。
やや不機嫌そうに、テーブルに置いてあった書類に手をつける。

「また、荷物取りに来るな・・・・?」
「・・・・はい」
「・・・・?」

刹那はどことなく黒いオーラを発していた。
明日菜はそんな刹那の様子に疑問を感じる。
しかし木乃香はそれを気にも止めず、さっさと部屋を出て行ってしまった。

「ねぇ・・・・何かあったの?」
「・・・・少々、喧嘩を」
「えぇぇ、あんたたちが!? 珍しい・・・・」
「そうですか?」

結構してるんですよ・・・・と刹那は言い、書類を封筒に収める。
その様子に緊迫感はあまり無く、明日菜は驚いたものの少し安堵した。

「ですが・・・・今夜もちょっと激しくなりそうなので・・・・お嬢様が泣いて帰られたら・・・・」
「しょうがないわねぇ・・・・早く仲直りしてよね?」
「はい、ご迷惑をおかけします」
「じゃ、部屋に戻るね」

明日菜を送り、刹那は携帯を手に取る。
相手は仕事の相棒。
木乃香と喧嘩したと伝えると、相棒はため息混じりに「頑張れ」とだけ言った。
これで相棒が今日、部屋に戻ってくる事は無いだろう。

「ふぅ・・・・。"喧嘩"、これで何度目かな・・・・」

108 名前:喧嘩するほど?[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 01:21:07 ID:/jjGAPaN

喧嘩と称したこの行為。
最初は、刹那が木乃香を怒らせてしまった為に、お仕置きとして受けたものだった。
しかし今では、わざと相手を怒らせるのがこの行為の合図となってしまっていた。
喧嘩するほど仲が良い、である。

「少しぐらい、乱暴にしても・・・・大丈夫かな・・・・」

ヘタレと言われたのがよほど応えたのだろう。
刹那は仕事などに使う道具箱をあさり始める。
中にはロープや、何に使われるかわからない瓶などが入っていた。

(・・・・挑発してくるお嬢様が、いけないんだ・・・・)

曲がった事が嫌いな刹那だが、木乃香の挑発には敵わなかったようである。
その中から目当ての物を取り出し、刹那は黒い笑みを浮かべた。
今までの経験上使った事のない代物だったが、刹那は使いこなす自信があった。
武器を問わずの神鳴流に育てられた事が、ここでも役に立つようである。

――ヴヴヴ

静かな部屋に響く携帯のバイブ。
刹那は携帯に届いたメールを読み、再び笑みを浮かべた。

そしてこの夜・・・・木乃香がこの部屋で泣かされたのは、言うまでもないだろう。

FIN

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