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110 名前:エヴァの修行[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 03:08:56 ID:/jjGAPaN

「あ、あのエヴァンジェリンさん・・・・これは・・・・」
「黙ってろ。近衛木乃香の修行の為にならなんでも協力する、といったのはお前だろう」

エヴァンジェリンのログハウスで、刹那は身動きがとれないでいた。
とはいっても、別に拘束されているわけではない。
ただ刹那が首につけているドッグタグから発せられている魔力が、刹那の自由を奪っていた。

「ほ、本当に支配する必要は、ないじゃないですか・・・・」
「お前のことだ。近衛木乃香が泣きついてきたらすぐ折れてしまうだろうが」
「うっ・・・・と言うか、一体何をするつもりで・・・・?」
「簡単なことだ」

エヴァンジェリンはパチンっと鉄扇をたたんで、静かに声を出して笑った。
その顔はまさに、悪者全開。
刹那は恐怖を覚える。

「明日一日・・・・近衛木乃香の傍には行くな。私の傍にいろ」
「・・・・え? そ、そんな事できるわけ――」
「黙れ、口答えするな。抵抗は許さん」
「ぐっ――!?」

ドッグタグが一瞬輝いたかと思いきや、刹那は喋る事ができなくなった。
エヴァンジェリンはそれを見て満足そうに笑う。
そして刹那のネクタイを引っ張って屈めさせると、よしよしと刹那の頭を撫でた。
刹那は明らかに怪訝そうな顔をしたが、それは気にも止められなかった。

「安心しろ、効果は明後日の朝までだ。そうすれば自然と自由になる」
「――・・・・」
「それまでに近衛木乃香が、お前が魔法で支配されていると気付けば合格だ・・・・だが」
「・・・・?」

111 名前:エヴァの修行[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 03:10:48 ID:/jjGAPaN

ニヤリっとエヴァンジェリンは笑い、刹那をソファーへと突き飛ばす。
さらにドールマスターの操る糸で絡み取り、刹那はあっという間にソファーに縛り付けた。

「もし明日の最終予鈴までに気付かなければ・・・・明日の夜はたっぷりと、私を悦ばせてもらおうかな? 刹那?」
「――!!」

抵抗するなと命令されている刹那は、逃げる事ももがく事もできない。
恐怖する刹那にエヴァンジェリンはますますご機嫌になり、満面の笑みで刹那から離れた。

「もう喋っていいぞ。あと明日は私と共に登校だ、いいな?」
「・・・・はい」
「茶々丸! 明日はこいつの分も朝食を作れ!」
「はい、マスター」

(あぁ・・・・とんでもない事を引き受けてしまった・・・・)

そう思うも後の祭り。
刹那は明日という日に怯えながら、目を閉じた。

*

「おはよー!」
「昨日のドラマ見た?」
「あれね〜・・・・役者がね〜・・・・」
「あ、明日菜と木乃香もおはよー!」
「おはよーさん〜。・・・・せっちゃん、おらへんなぁ?」
「もう来てると思ったんだけどね? どうしたんだろう?」

朝、刹那を迎えにいった二人だったが、刹那はすでにいなかった。
二人は既に出たのだと思っていたのだが、教室に刹那の姿はない。

112 名前:エヴァの修行[sage] 投稿日:2007/10/06(土) 03:11:40 ID:/jjGAPaN

「エヴァちゃんに茶々丸さん、おはよー!」
「・・・・ふん」
「おはようございます」

明日菜達の後を追うように、エヴァンジェリン達が登校して来る。
エヴァンジェリン達が遅刻ギリギリに入ってくるのはいつもの事なのだが、今日は同行者が一人増えていた。

「・・・・せっちゃん!?」
「おはようございます。お嬢様」
「なんやー、エヴァちゃんと一緒やったんか〜」

エヴァンジェリンと一緒に登校して来たのは刹那だった。
木乃香は少し驚いて声をかける。

「・・・・刹那」
「あ、はい」
「せっちゃん?」

しかし木乃香より後に声をかけたエヴァンジェリンに、刹那は寄っていった。
教室が少しざわつく。

「なになに・・・・? 刹那さん、浮気?」
「うっそー、あの桜咲さんが・・・・?」
「皆さん、席についてくださーい」
「ネギ君だ〜、起立ー!」

木乃香は席につく刹那に話かけようとしたが、刹那はそれを避けて席についた。
一瞬目が合ったが、それすらも無視して。
その態度は昔の刹那みたいで、木乃香の中にトラウマが蘇ってしまった。

*

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