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246 名前:拒絶 上[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 02:35:39 ID:I/GkL888 | ||||
・・・・身体が重い。 力が・・・・入らない・・・・。 私は一体・・・・? 『――・・・・』 私を呼んでいる・・・・? 誰だっけ・・・・とても大切な・・・・。 でも・・・・このまま、ここにいても・・・・いいかも・・・・。 『・・・・・・・・しっかりして、せっちゃん!』 ――っ!! 彼女の言葉が、私を呼び戻した。 *【拒絶】 (・・・・ここは?) 私は静かな部屋で目覚めた。 かすかに聞こえる機械音と薬の匂いがなければ、まだ夢の中にいると錯覚していたかもしれない。 ここは・・・・どこかの病院だろうか。 なぜここにいるのか思い出そうとするが、頭に霧がかかったみたいで思い出せなかった。 コンコン・・・・ガチャ 「あ・・・・っ」 | ||||
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247 名前:拒絶 上[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 02:37:53 ID:I/GkL888 | ||||
看護婦が入ってきた。 私と目が合うと、驚いたように声を上げる。 「桜咲さん、起きたんですね。今担当の先生を呼んできます」 看護婦はそう言うと、部屋を出ていってしまった。 おそらく点滴を代えるつもりだったのだろう、代えのそれが私と一緒に部屋に残されていた。 「・・・・っ――」 多少の息苦しさを感じながらも上体を起こそうとすると、胸の辺りに鈍い痛みが走った。 どうやら上半身に怪我を負っているようだ。 起きるのを諦め、腕を動かしてみる。 点滴をされてる左手はあまり動かせなかったが、何もされてない右手はなに不自由なく動いた。 念のために足も動かしてみる。 ・・・・違和感はない。 「お目覚めかな?」 しばらくして、担当の医者と思われる男が部屋に入ってきた。 雰囲気的には高畑先生と似ている。 「・・・・はい。ここはどこですか?」 「麻帆良の大学病院だよ。・・・・私は、裏の生徒や教師も担当している」 裏――魔法に関係する人担当の医者なのだろう。 それでも怪我が治ってない所を見ると、魔法での処置でなく科学や現代医学に頼っているのか。 そういえば、治癒魔法が使える医師達は一ヶ月ぐらい渡米すると聞いた記憶がある。 | ||||
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248 名前:拒絶 上[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 02:39:18 ID:I/GkL888 | ||||
「なぜ、私はここに?」 「覚えてないのかね? ・・・・ショックで記憶が飛んでしまったのかもなぁ・・・・」 「・・・・そんなに酷かったのですか?」 患者に状態を話すのは、本当は駄目な事なのかもしれない。 だがこの担当医は話しても大丈夫だと判断してくれ、簡潔にだが教えてくれた。 私の右肩のあたりから左腹部にかけて、大きな傷ができている事。 切り裂かれるというより、えぐられていたらしい。 傷も出血も酷く、私は一週間眠っていたと聞かされた。 「・・・・他に、怪我人は・・・・いませんでしたか?」 「運び込まれたのは、君だけだよ」 「そう、ですか・・・・よかった・・・・」 「重傷患者がする心配じゃないよ? くくっ・・・・」 大怪我をしてる私が他人の心配をしたのが、よほど滑稽だったのだろう。 担当医は声を押し殺して笑っている。 恥ずかしさで少し顔が熱くなったが、担当医はすぐに真顔に戻った。 「それと面会希望者がいるけど、どうするかな?」 「面会・・・・?」 「学園長のお孫さんが毎日、君の様子を聞きにくるんだよ」 言われなくても、大方相手の予想はついていた。 しかしこの様な情けない姿、見せられるはずがない。 「・・・・万全ではないので・・・・面会謝絶をお願いできますか?」 「そうか・・・・では何かあったらナースコールをしなさい」 | ||||
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