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721 名前:クリスマス[sage] 投稿日:2007/12/25(火) 20:40:06 ID:68L4Qezg

「・・・・お嬢様は楽しんでいるかな?」

クリスマスイヴという昨日から始まった、この仕事。
私はほぼ完全な徹夜で仕事をこなす。
東に来てから毎年恒例の仕事なので、もう慣れたものだ。

「クリスマスの満月か・・・・綺麗だな・・・・」

どの店も、どの町も、クリスマスで賑わう。
寮の方でもきっと、クラスでクリスマス会をしているに違いない。
しかし私はその中には交わらず、高いビルの屋上で休憩をとっていた。
どうも師走というのはどこも忙しいもので、退魔の仕事も急激に増えるのだ。

「・・・・よし、仕事再開」

ビルからビルへ移動し、町に散らばる妖魔を斬る。
今年の仕事も、町に放たれた妖魔退治。
放たれたといっても元々は人の嫉妬や悲しみから生まれたものなので、クリスマスには必然と沸いてしまうのだ。
退魔師にとって祭りやイベント事の日は、仕事の日といってもいい。

「残り30体、いやそれ以上か・・・・? はぁ・・・・」

敵の気配を探るが、さすがにここまで多いとネガティブにもなる。
昨夜が徹夜という事もあるだろうが、何より冬休み中のクリスマスに仕事というのも精神にきていた。
まだまだ私も未熟なものだ。

722 名前:クリスマス[sage] 投稿日:2007/12/25(火) 20:41:36 ID:68L4Qezg

「あれ・・・・消えた? 向こうも・・・・」

少し考えに耽っていた瞬間、近くに感知していた妖魔の気配が消えた。
一度足を止めて探るが、三重の危険感知にも引っかからない。
そもそも気配を消す事のできるのは高位の魔族ぐらいなもの。
つまり今回のターゲットの気配が消えるということは、存在そのものも消えたとしか考えられない。

「――あ、いた! 刹那さーん!」
「え・・・・サンタ・・・・じゃなくてネギ先生!? 明日菜さんまで・・・・なぜここに?」
「えっと、龍宮隊長に聞いたんです」
「もうー、何で黙って仕事にいっちゃうのさ?」

妖魔の気配が消えた方向から、サンタの格好をしたネギ先生と明日菜さんが現れた。
クラスのクリスマス会を抜け出してきたのだろうか。
どうやら妖魔の気配が消えたのは、ネギ先生たちが倒してくれたかららしい。

「昨日からいないから心配したんだよ?」
「す、すみません。クリスマス会の準備で忙しそうでしたので・・・・」
「とりあえず片付けてしまいましょう! 大人数ならすぐ終わりますよ!」
「え・・・・?」

私が了承するよりも先に、二人は妖魔のいる方へ散っていく。
それからやはりサンタの格好をした楓や、トナカイの格好をしたコタロー君も駆けつけてくれた。
妖魔の気配はみるみる減っていく。

(なんだろう・・・・すごく、嬉しい・・・・)

毎年一人でこなしていた仕事だったので、こんな大人数で片付けるのは初めて。
寒さで心まで冷え切っていた私の身体だったが、助っ人たちのおかげでどんどん温まっていった。

723 名前:クリスマス[sage] 投稿日:2007/12/25(火) 20:43:23 ID:68L4Qezg

「これで、終わりっ!」
「ナイスやで、アスナ」
「これで妖魔の気配は消えたでござるな。任務完了でござる」
「本当にありがとうございます。予定よりずいぶんと早く終わりました」

私はみんなに、心からの感謝した。
クリスマスにここまで心が温まるのは初めてだった。
思いがけないサンタのクリスマスプレゼントに涙が滲む。

「じゃあ私たちはクラスのクリスマス会に戻るね」
「あ、すみません、私のせいで・・・・!」
「いいっていいって。じゃ、早く戻ってきてねー」
「お先に失礼します、刹那さん」

来てくれた4人は、休む間もなく去っていく。
下にいる子供たちがネギ先生たちを見つけて指差していた。

「下から見えてますよ・・・・ふふ、サンタって本当にいるんですね」

その子供たちの瞳は輝いていて、その瞳を守る事ができたのが今回の報酬のひとつでもあるのだ。
私はしばらくその笑顔を見てから、静かに町を去った。

*

仕事完了の報告をして、私は寮へと戻る。
25日に戻れたのは初めてで、まだお祭り事で賑わうクラスのみんなに捕まりかけた。
だが先に戻っていたアスナさんたちのおかげで、その場は打開。
その時にクリスマスカードも一緒に受け取った。

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