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604 名前:ネギま×銀魂[sage] 投稿日:2007/09/15(土) 21:59:33 ID:wHGPEgAV
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2人は同時にため息をつく。
だが何故か少し笑みが零れてきて、2人してふふっと笑った。
「けれど、志村さん、すごくいい方なんですね」
「ああ。だけど、近衛さんもいい子だね。君は相当想われているな」
「な…!」
刹那は赤くなって思わず慌てる。九兵衛は右目を細めて笑ってみせた。
そして木刀袋を背負い直し、「それでは、また」と言って歩き出す。
刹那は思わずその小さな背中に声をかけた。
「あの、すいません!」
「?」
「その左目、どうしたんですか?」
九兵衛の目が驚いたように見開かれる。
そして、どこか寂しそうな表情になって言った。
「昔、妙ちゃんを護ろうとしたときに付けた傷」
「…」
「結局まだ護りきれていないのだけれど」
またいずれ、手合わせ願う。
そう言って九兵衛は去っていった。
刹那はしばらく袋に入ったままの夕凪を握り締めて、そこに立っていた。
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605 名前:ネギま×銀魂[sage] 投稿日:2007/09/15(土) 22:00:28 ID:wHGPEgAV
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「妙ちゃん。お疲れさま」
「あら、九ちゃん。こっちも終わったわよ。さて、帰りましょう」
「うん、そうだね」
「…ふふ」
「どうした?妙ちゃん」
「いえ、最近の九ちゃん、前よりもよく笑ってくれるようになったなぁって」
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「せっちゃんー!」
手伝いを終え、妙を送りだしてきたらしい木乃香がかけてきた。
刹那の腕を抱き着くようにして掴む。
少し赤面して、刹那は、お疲れさまです、と声をかけた。
「お嬢様…もしかして志村さんと組みましたか?」
「うんvせっちゃんも柳生さんもなんやシャイやからな〜。お互いに探ってみようて」
「目線だけでそこまで心が通じたのですか…」
半分呆れて刹那はため息をつく。
それでも、木乃香から逃げることはせず、腕を掴まれたまま歩き出した。
「暗くなってしまいますし、帰りましょう」
「そやね〜」
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606 名前:ネギま×銀魂[sage] 投稿日:2007/09/15(土) 22:01:05 ID:wHGPEgAV
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刹那に逃げられなかったことが嬉しいらしい。
木乃香は刹那を掴む手の力を少し強めた。
ぎゅ、と握られ、刹那は更に赤くなる。
絞り出すように声を出した。
「あ、あの、お嬢様…ひとつ、質問があるのですが」
「質問?」
「はい。あ、あの。…私って受け身でしょうかね?」
「…?そりゃ、受けか攻めか言うたら受けやなぁ」
「いや、そういうことではなく…」
どう表現したら良いのか分からず刹那はヒートアップした頭で考えた。
「えっと、志村さんに、自分から歩み寄った方が良いと言われたのですが」
「ふむぅ…で、せっちゃんはどういうふうに歩み寄ってきてくれるんかな?」
「…う…ぁ…えっと」
木乃香がさっきよりも身を寄せてきて、しどろもどろになりながら刹那は答える。
「…と、とりあえず、明後日の水曜日…授業が終わったらどこか遊びに出掛けませんか?」
「遊び?」
「い、いつもお嬢様に誘われてばかりだったので…」
またふむぅと木乃香が唸る。
断られるのではないか、と刹那はドキドキした。
と、いきなり木乃香が自分の顔を刹那の顏にぐっと近付ける。
「50点」
「は、はい?」
「いつもより成長したけど、まだまだやなー。歩み寄る言うんやったら、これくらいせなアカンえ?」
「え…」
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607 名前:ネギま×銀魂[sage] 投稿日:2007/09/15(土) 22:01:54 ID:wHGPEgAV
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木乃香はそのまま刹那に顔を近付けた。
唇と唇が重なる。掠めるほどのキス。
「〜〜っ!!!」
刹那はこれ以上ないというほど赤くなり、後ろに下がった。
木乃香が不満そうに口を尖らせる。
「せっちゃんイケズやなぁ」
「ももも、申し訳…っ…!!」
「自分から出来るようになるんはいつかなぁ?」
「…ど、努力は、します…」
この調子ではしばらくは無理そうだ。
半分残念に思いながら、木乃香は笑って再び刹那の手を引く。
「まっ、ウチはずっと待つからええよ〜。で、水曜はどこ行くん?」
「え…あ…えーと…」
「考えてなかったん?」
「…申し訳ありません」
刹那はうなだれたまま木乃香に手をひかれて歩く。
が、途中でそっと木乃香の手を握りかえした。
さすがに恥ずかしいため、うつむいてしまったが。
木乃香が驚いたように刹那を見、そして微笑む。
刹那は大きく胸のうちで息をついた。
まずはここから。いずれは、自分からもっと好きだと伝えられるように。
それまで待っていて下されば嬉しいです、このちゃん。
終
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