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421 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 18:53:33 ID:TSpuakWO
「せっちゃん 好きや。大好きや。」
目の前で笑顔でそう言うコノカにセツナも自然と笑みがこぼれた。
今まで戦いしか頭の中になかったセツナにコノカは笑顔を取り戻させた。
思わずぎゅっと抱き締めるセツナにコノカは少し顔を赤らめ、
「愛してる せっちゃん」
と、耳元でささやいた。
「このちゃん うちも・・・」
セツナの言葉にコノカはそっと目を閉じ、ほんの少し唇をすぼめる。
高鳴る胸の鼓動を抑えつつ、セツナはゆっくりとコノカへと近付いた。

422 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 18:55:23 ID:TSpuakWO
「・・・・・・・・!!!」
触れたか触れないかわからないまま、セツナは現実へと引き戻された。
「・・・・・コノカお嬢様・・・」
消えてしまった夢の中のコノカへと呼びかける。
セツナはあまりに自分本位な夢に呆れ、そして自分が守るべき相手、
主人を性の対象としてしまったことに落ち込んでいた。
『私はお嬢様になんてコトを・・・。
こんな自分に都合の良い夢を見てしまうなんて・・・』
今まで恋愛対象として見なかったわけではない。
しかし、自分の望みがどんなに困難なことで叶うはずがないこともわかっていた。

423 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/02/16(木) 18:56:45 ID:TSpuakWO
「随分と幸せそうな夢だったじゃないか。なァ?セツナ」
「・・・・・・っ!!」
突然後ろから響いた声にセツナは身を強張らせた。
振り返らなくても声の主が誰かわかっていた。
「・・・エヴァンジェリンさん・・・貴方、私の夢を・・・」
「別荘(ココ)を貸してやってるんだ。それ位良かろう?」
ニヤリと悪びれもなく笑ったエヴァンジェリンの顔に、セツナは身じろいだ。
最近では修行の為にエヴァンジェリンの別荘を貸してもらうコトも増えた。
少し休もうと壁に寄りかかって、ウトウトしていた自分の甘さに悔やんだ。
「夢の中でなきゃ主人(コノカ)を抱けぬか、哀れだのぅ。
半妖であるコトをお嬢様に受け入れられて気が緩んだか?
肝心なコトを忘れているようだなぁ?ん?」
エヴァンジェリンの言葉に何も言い返すことができず、
胸の奥がチクチクと痛み出すのをじっと堪えた。
「お前がコノカと結ばれるコトはない。半妖である上、お前は女だ。
そうであろう?それともお嬢様の為に女を捨てるか?」
エヴァンジェリンに心の中を見透かされたようで顔が火照り、膝がガグガグした。
耳が痛くなるほど熱くなっている。
「私はっ・・・私は結ばれようなどと思っていません。
お嬢様をお守りできるだけで充分です。」
セツナはそれだけ言うとペタッとその場へ崩れ落ちてしまった。
目にはうっすらと涙が溜まっていた。
「ほぅ?ではお前はコノカのコトを愛してはおらぬのだな?」
尖った牙を口元から覗かせながらエヴァンジェリンは言い放った。
セツナは目を見開きエヴァンジェリンを見上げる。
「では私が頂いても構わぬだろう。お前より私のがお嬢様を守ってやれる。
幸せにさせてやれるぞ。クックック」
エヴァンジェリンは小さな赤い舌で唇を拭い、喉の奥で笑いながら
セツナを見下ろした。
「私はっ・・・お嬢様を愛しています。コノカお嬢様を愛しています!
誰にも譲れません。私がコノカお嬢様をお守りします。」
2人はじっとお互いを見つめ、辺りは静寂に包まれた。

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管理人:虚武僧
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