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619 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/03/12(日) 02:49:32 ID:3FcUxAJC
もうすぐネギ先生のHRが終わり下校の時間になる。
しかし、HRの内容が全く頭に入らないぐらい私には気になることがある。
それは体育の授業で着替えるときにこのちゃんの首の付け根辺りに見えた絆創膏。
昨日はあんなもの貼ってなかったはずなのに……
あの絆創膏を見た瞬間何故か嫌な気分になった。
絆創膏の真相を究明すればスッキリするかもしれない……

HRが終わりクラスの皆が教室から出て行く中私はこのちゃんに声をかける。

「このかお嬢様」
「なんや、せっちゃん?」
「少しお聞きしたいことがあるので、私の部屋でお茶でもいかがですか?」
「せっちゃんの部屋で?ええよー」
「そういえば、アスナさんは?」

いつも、このちゃんの隣に居るアスナさんが教室内に居ないことに気づいたので聞いてみる。

「アスナなら久々に部活に出るとか言ってHR終わってすぐに美術室向かって走ってったえ」
「そうでしたか……では直接私の部屋へ行きますか?」
「そやね。ウチの部屋帰ってもあんま意味あらへんし」

下校中このちゃんはアスナさんに私の部屋へ寄ることを連絡していた。
このちゃんと二人っきりで下校してるというのに、私の中のモヤモヤした嫌な気持ちは消えなかった……

620 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/03/12(日) 02:50:22 ID:3FcUxAJC
部屋に着き、このちゃんには適当にくつろいでいてもらっている。
その間に私はお茶と茶菓子の用意をしている。
用意したお茶と茶菓子をテーブルに置き、私はテーブルを挟むようなかたちでこのちゃんの正面に座る。
そして今の心境を抜け出すためにこのちゃんに質問する。

「お嬢様、先ほど言った私が聞きたいことなのですが……」
「そや、せっちゃんウチに聞きたいことってなんだったん?」
「体育の時に少し見えてしまったのですが……首の辺りに絆創膏貼ってますよね?それ、どうされたんですか……?」
「あ、これのこと?」

そう言うとこのちゃんは襟のところを少し捲って私に絆創膏を見せてくれた。
学校で見たときは気が付かなかったが、よく見ると絆創膏のガーゼの部分に血が滲んでいた。
それを見て私は何故か安心した……このちゃんが怪我をしているというのに……
しかし、このちゃんが続ける言葉によってまた私に嫌な感情が生まれる。

「昨日もエヴァちゃんに魔法教えてもらいに行ってたんやけど、魔力を補充せなあかんから血吸わせてくれって言われてな」
「血を……?」

私の中の嫌な感情の正体が分かった……これは嫉妬だ。
首に絆創膏が貼られているのを見てこのちゃんが誰かのモノになってしまった証印があるんじゃないかと思ったんだ……
だから、血が滲んでいるのを見て怪我をして絆創膏を貼っていると思って安心したんだ……
しかし吸血鬼の吸血行為は性交の隠喩であると聞いたことがある……
そこまで考えて私の思考は停止してしまった。

「ネギ君も授業料としてエヴァちゃんに血あげてるって話やったからええかなって」

話の途中から俯いていた私の様子がおかしいことに気づき、このちゃんが近づいてくる。

「せっちゃんどうしっひゃっ!?」

621 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/03/12(日) 02:51:01 ID:3FcUxAJC
私の顔を覗き込もうとしたこのちゃんの腕を引っ張る。
そして、倒れこんで来たところを抱きしめる。

「ちょっ、せっちゃんホンマにどうしたん?」
「このちゃん……ウチ……エヴァンジェリンさんに嫉妬してもうた……」
「え?」

このちゃんの耳元でそれだけ囁いて絆創膏を剥がす。

「っ!」

勢い良く剥がした為、小さな悲鳴が上がる。
エヴァンジェリンさんがこのちゃんにつけた痕が露になる。
その痕に私は唇を落とす。
まだ皮が張っておらず赤くなっている部分に軽く歯を立て、そこから沸いてくる紅い蜜を舐める。
美味しいと感じたのは私が化け物だからなのか、それとも対象がこのちゃんだからなのか……

「ぅんっ……せっ、ちゃん……いたい……」

嫌がっているとは思えない、甘い抗議の声……私はその声を無視して一心不乱に蜜を啜り続けていた。
いつの間にかこのちゃんは小さい子をあやす様に私の頭を撫でていてくれた。
段々と冷静さが戻ってくる……同時に停止していた思考も少しずつ動き出す……

私はいったい何をしているのだろう……私は血を吸う鬼ではないというのに……

「お嬢様……申し訳ありませっん゛!?」

私の中に生まれる後悔の念から今の行動に対する謝罪をしようとした矢先、私の口はこのちゃんの唇によって塞がれていた。
私の言葉を遮る優しいキス……

622 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/03/12(日) 02:52:33 ID:3FcUxAJC
正直、あんなことをした私にキスなんてするこのちゃんの気持ちがわからない……

「謝らんといて……ウチ、せっちゃんが焼きもち妬いてくれて嬉しいんよ?」
「え……?」
「ウチ、せっちゃんの事好きやから……」

このちゃんのその言葉は私が小さい頃から聞きたかった言葉。
勇気が持てなくてずっと聞けなかった言葉。

「ホントはな心配だったんよ……最近は昔みたいに一緒に居てくれるけど、ウチの護衛が仕事やから仕方なく側におるんやないかって」

段々とこのちゃんの表情が曇っていく。
このちゃんにはいつも笑っていて貰いたい。
だから、このちゃんの不安を吹き飛ばす為にも自分の気持ちを言葉にする。

「私も……いえ、私はお嬢様のことが好きです」

私はこのちゃんを押し倒す。
このちゃんは私の行動に少しだけ驚いているようだった。

「お嬢様を不安にさせるぐらいなら、私はもう自分を抑えません」

そして口付ける。
さっき、このちゃんからして貰ったような触れるだけのキスじゃない。
本能の赴くままにこのちゃんの唇を味わう。
このちゃんは私の貪るようなキスを拒絶せずに受け止めてくれた……

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