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784 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/31(日) 03:01:47 ID:ID3TarZp
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もう一度、逢えたらなんて言おうか。
考えても無駄なのに、そればかり考えている。
「こ〜のかぁ〜」
自分の名を呼ぶ誰かの声に、木乃香は足を止めた。
誰かが駆け寄ってくる。それが誰であるかを視認、返事をした。
「あぁ、アスナ。どないしたん?」
アスナ、と呼ばれた少女は肩で息をしながらカバンからノートを取り出す。
「ホラ、昨日借りた数学のノート!
ごめんね〜、ホント助かった!」
「どー致しまして。
次からはちゃんと自分でやらなあかんで?」
「全くもってその通りでございますね…
んじゃっ、バイトあるから先行くねっ!」
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785 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/31(日) 03:04:11 ID:ID3TarZp
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2
「―もう、騒がしいやっちゃなぁ」
軽く笑いながら手を振った。
同室の神楽坂明日菜は毎日バイトで忙しい日々を送っている。
だから勉強する暇がないのだと彼女は言うが、元々の頭を知る木乃香にはそれは言い訳と同義だった。
「ウチもはよ帰ろ」
呟いて、寮への足を早めた。
部屋のドアを開けて、カバンを床に置く。
アスナは当然として、ネギもカモもまだ居ない。
しん、とした部屋は数時間締め切っていたせいで少し空気がこもっていた。
窓を開けて空気を入れ替える。
もう夏もとうに終わりを告げた10月半ばの夕方は、暑くもなく寒くもない気持ちのいい風を木乃香に与えた。
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786 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/31(日) 03:06:57 ID:ID3TarZp
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3
「ん〜、気持ちええなあ」
そのままばふっ、とベットに俯せに倒れ込む。
―このまま少し眠ってしまおうか。
夕飯の支度をするのはもう少し後でいいだろう。
そう考えてから数分後、木乃香は目を閉じた。
(それでは、ダメなんですよ)
(―そういう事では…ありません)
(必ず、…必ず。)
(嫌なんです)
(お嬢様)
「………っ!!」
何かに叩き起こされた様に木乃香は目を覚ました。
(……夢…。)
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