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386 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/09(月) 23:36:34 ID:56z/sorr
今日は麻帆良学園中等部の始業式である。
クラス替えは特になく、そのまま持ち上がりなのでクラスの面々もほとんど変わることはない。
クラス替えがないということは出席番号もほとんど変わることはない。
私とお嬢様は2つ違いなので始業式などの集会で2列ごとに並んだ場合はたいてい前後になることが多い。
去年までは番号の早いものから並んでいたのだが、今年から何故か番号の遅いものから並ぶことになった。
なんでも学園長直々の意向だとか…
なので、集会のときにずっと見ることができたお嬢様の後姿も見ることができなくなってしまった…

気がつくと朝のHRは終わっていてネギ先生が教室から出ようとしていた。
それに連なって、クラスメイトたちも席を立ってアリーナ(体育館?)に向かおうとしていた。
わたしも行かなくちゃと思って席を立とうとすると後ろからお嬢様が声をかけてきた。
「せっちゃん、アリーナ行こうや」
ふりむくとニコニコと笑っているお嬢さまがいた。
いつもお美しいですが、今日はとくにお美しいです!お嬢様!

あ、ちなみに明日菜さんは昨日、必死に宿題をやっていたせいで知恵熱が出てしまい今日はお休み。
せっかくの新学期の初日なのに、かわいそうだけれど…
知恵熱というところが明日菜さんらしいというか、なんというか。

387 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/09(月) 23:37:16 ID:56z/sorr
アリーナについて、始業式が始まろうとしていた。
始業式が終わると、その後にはすぐ入学式があるから学園側も急いでいるのだろう…。
手早くわたしたちは出席番号の遅いものから順に2列に並んだ。
わたしの前には桜子さんが立っている。
はぁ…
去年まではお嬢様が立っていたのになぁ…
本音をいうと、何人もの先生が長ったらしく話しするのをじっと立ちながら聞く始業式なんて嫌いだ。
だけど、目の前でお嬢様がしっかりと先生の話を聞いているのを見ると、そんな考えも吹き飛んで
ちゃんと聞かなくちゃって思うことができた。
でも、結局はお嬢様ばっかり見ちゃって先生の話なんて聞いてないのだけれど笑。
だから今年の始業式なんてとても退屈。
隣を見るとパルさんなんて立ちながら寝てるし…
のどかさんと、夕映さんがパルさんの原稿の〆切が今日までで徹夜してしまった。とか言っていたっけ。

それにしても本当に退屈だなぁ…
あ、お嬢様っていつも。
集会のとき、後ろで手を組んでいたっけ。
指とかちょこちょこ動かしてたな。
お嬢様、今日もちゃんと先生の話を聞いているのだろうか。
わたしが手を後ろで組んだら、なにか反応してくれるだろうか。
お嬢様がわたしの行動に反応を示すことを期待しながら
退屈だなっていうことが合図したくてわたしは後ろで手を組んで指をちょこちょこ動かしてみた。

388 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/09(月) 23:37:51 ID:56z/sorr
すぐ、手に人のぬくもりを感じた。
お嬢様がわたしの手をぎゅっと握り返してくれていた。
そのあとは、わたしの指で遊んだりしていて、
なんだか「うちも退屈や〜」と言っているような気がしてちょっと嬉しかった。

そんなこんなしていたら、すぐに始業式が終わってしまった。
楽しいことや嬉しいことは、時間がたつのが本当にはやい。
式が終わると手遊び?みたいなことも終わり。
わたしたちはお互いに手を離した。
もっとお嬢様に手を握ってもらいたかったな。
まだみんなアリーナでざわざわとしていたのでわたしも動かずにぼーっと立っていた。
後ろからお嬢様に背中をちょんちょんとつつかれた。
その仕草がくすぐったくて、笑ってしまった。
「せっちゃん、教室帰ろうや」
「あ、はい!お嬢様」
いつも通り、お嬢様といったことに不満をしめすかのようにほっぺをプクーとふくらませて
「もー、またお嬢様いう。そんなせっちゃんにはおしおきや!」
そういってお嬢様は右手でわたしの左手を手にとり、
ぎゅって握り直した。
これはおしおきなのだろうか…
すごく照れくさいけど、こんなおしおきならまた、何度でもお嬢様と呼んでしまいそうです。
「もー、せっちゃん。何笑ろうとるんよ」
お嬢様の顔はほんのり赤くなっていて、わたしと同じ気持ちなのかなって思ったら心の奥のほうがむずむずしてきた。
「お嬢様、走りましょう!」
嬉し、恥ずかしで走ろうなんて言ってしまった。
だけど、なんか
お嬢様と二人だけになりたかった。すごく。
「え、せっちゃん!?」

389 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/04/09(月) 23:38:41 ID:56z/sorr
人ごみを掻き分けて教室についた。
走ってきたから教室は空っぽで。
わたしとお嬢様だけしかいなかった。
「せっちゃん、足、速すぎや」
ハァハァ言いながらお嬢様は言葉を発する。
顔にはうっすら汗が見えた。
「ぇ、あ、スイマセン、お嬢様」
何も考えずに、ただ教室を目指して全力疾走してきたから確かに少し疲れたかも。
とりあえず、わたしたちは風にあたろうと窓のほうへ行った。
窓を開けると風がふわって入ってきて、とても心地よかった。
「風が気持ちエエなぁ」
「そうですね…」

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