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294 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 16:44:36 ID:wijfoCiQ
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「では、今日の闇探索はここまでにして、寮に戻りましょう」
「ネギに賛成〜。私もお腹すいちゃった!」
「ほな、ウチがおいしい晩ご飯つくったるな」
「木乃香姉さんが作るなら安心だな」
「エロカモ・・・・それはどう言うことかしら?」
さっきまでの張り詰めていた空気が解けて、いつも通りのはんなりとした雰囲気が一行を包む。
その後ろに、闇が潜んでいるとも気付かずに・・・・
「せっちゃんも、もちろん食べて――」
「うわぁぁぁぁっ!!」
「刹那さん!?」
今日の晩ご飯の話題で盛り上がっていた三人と一匹。
数メートル後ろで闇に襲われた刹那に気付くのに、一瞬遅れてしまった。
「――せっちゃん!!」
「お、おじょう・・・・さ、ま・・・・っ」
刹那を助け出そうと、駆け寄り手を伸ばす木乃香。
闇から脱しようと、無意識に助けを求め手を伸ばす刹那。
二人の手が触れる・・・・というところで闇が急激に膨れ上がった。
「せ、せっちゃーーん!」
「刹那さん!!」
木乃香の差し出した手はあと1pほど足りず、虚しく空気を掴んだ――。
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295 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 16:46:28 ID:wijfoCiQ
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それから一時間、刹那と共に消えた闇をネギたちは探索していた。
図書館組や鳴滝姉妹、楓も合流し大規模な探索が行われた。
しかし消えた闇の気配はまったくと言っていいほど感じられず、探索は困難を極めた。
「うちが油断したから・・・・あと一瞬早く走り出しておったら、せっちゃんは・・・・」
「このかさん・・・・」
「落ち着くですよ、このかさん」
「そうよ、このかのせいじゃないわよ」
「そやかて、ウチが一番近くにおったのに・・・・!」
目の前で大事な友人を持って行かれた木乃香は、ひどく消沈していた。
図書館組の慰めも耳に入らない様子で、普段は見せないほど落ち込んでいたのだ。
「ネギ坊主、まだみつからないでござるか?」
「はい・・・・まだそんなに遠くには行ってないはずです。ですが・・・・」
『だけど、なになに?』
「隠れてる場合はとても見つけにくいんです。取り付く対象を探すときとか、姿を現さない限り見つける事は困難なんです」
シュンとうな垂れるネギ。
彼自身も、刹那を巻き込んでしまったことでショックを受けていた。
そしてもし契約を発動させていたら、状況は変わっただろうか・・・・と。
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296 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2007/02/07(水) 16:47:05 ID:wijfoCiQ
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「・・・・もう、この馬鹿共が〜〜〜〜!!」
ついに明日菜が切れた。
そしてネギと木乃香に一発ずつ、平手を食らわせた。
「痛っ!?」
「っ!」
「あんたたちが落ち込んでてどうするのよ! 今一番辛いのは刹那さんなんだよ!?
今彼女を助けられるのは私たちだけなんだから、肝心のあなたたちが絶望してたら助けられないじゃない!」
明日菜は二人を指差して、高らかに説教をした。
深く考えず、今できることをする。
明日菜の前向きな性格が沈んでいる二人を立ち上がらせた。
「・・・・そうですね、落ち込んでる場合じゃないですよね」
「・・・・うん、そうやね! せっちゃん待っててな! ウチが絶対助け出すえ!」
「さすが明日菜殿でござるな、リーダー?」
「でも、バカレッドに馬鹿って言われたくないですよ」
「明日菜さん、かっこい〜・・・・」
明日菜の一喝により、緊迫した空気が一気にやわらかくなった。
木乃香の心に差した、この一筋の光――希望という名の光は、あの時踏み出せなかった距離を確実に埋めていった。
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