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737 名前:【もしも】明日菜が生き返っていなかったら?【シリーズ】[sage] 投稿日:2007/03/01(木) 18:48:06 ID:0n9uziAN

*

そして午後10時。
みんなが寝静まる頃に、楓ちゃんと龍宮さんがやってきた。

龍宮さんもミニストロ・マギってのをやっていた事があったみたいで、カードの詳細を教えてくれた。
カードを見せたら、せっちゃんの称号は『翼ある剣士』なんだって。
カードに描かれたせっちゃんは翼を生やしていて、まるで天使みたいだった。

「準備完了でござる」
「では近衛」
「はいな」

一息ついてから、エヴァちゃんに教えてもらった呪文を唱える。

「エウオケム・ウオース! ミニストラエ・コノカ、サクラザキセトウナ!!」

カードが光り、そしてウチの前方に魔法陣が作られる。

「・・・・っ!?」

その魔法陣からせっちゃんが現れた。
状況がわかっていないせっちゃんに対して、楓ちゃんがお手玉のようなものを投げた。

「うっ!? ケホッケホッ・・・・!」

飛び散る粉末に目を瞑るせっちゃん。
そして一気に間合いを詰めた楓ちゃんが、せっちゃんの肩を強く押す。
せっちゃんはよろけて、ベッドの柱に背をつけるように倒れた。

738 名前:【もしも】明日菜が生き返っていなかったら?【シリーズ】[sage] 投稿日:2007/03/01(木) 18:49:22 ID:0n9uziAN

ガチャリッ

「・・・・なっ、これは!?」
「ふふ、すまんな刹那」

ベッドで待機してた龍宮さんが、せっちゃんの両手をベッドにつないだ。
気などを使っても破壊しにくい、特製の鎖。
さすがのせっちゃんも、達人の二人相手では対応しきれなかったみたい。

「龍宮に楓! これはどういうことだ!」
「仕事だ」
「近衛さまに依頼されたでござるよ〜、ニンニン♪」
「え、お嬢様・・・・!?」

やっとウチに気付いた。
二人がウチの協力者だと知ると、抵抗が弱くなった気がする。

しっかり見つめながら近づいて行くと、せっちゃんは怯えたような目をした。
・・・・叱られると思ってるのかな?

「どうやら、もう大丈夫のようでござるな」
「私たちは立ち去るとしよう」
「うん、ありがとな〜二人とも!」

満面の笑みで二人に手を振る。
二人は満足したような顔で部屋から出ていった。

739 名前:【もしも】明日菜が生き返っていなかったら?【シリーズ】[sage] 投稿日:2007/03/01(木) 18:50:03 ID:0n9uziAN

「・・・・で、せっちゃん?」
「っ!」

振り向くと再び怯えるせっちゃん。
なんか失礼だなぁ・・・・。
そこで一瞬せっちゃんの目線が、テーブルに行ったような気がした。
振り向いてテーブルを見てみる。
そこには先ほどの二人が置いていった鞭とクナイ。
・・・・あぁ、拘束されてる上に目の前にこれあったら、さすがに怯えるよね。

「・・・・せっちゃん、さすがにこれは使わへんよ?」
「・・・・え、あ、はい・・・・」

本当にウチが使うと思ってたのか、安堵した様子を見せるせっちゃん。
ウチってそんなに怖く見られてたんだろうか?
手が届くところまで近づいて、同じ目線になる。
手を伸ばすとまたビクッと震えたけど、構わず頬に手を当ててこっちを向かせる。

前よりずいぶんと伸びた髪。
そしてすこし痩せた顔。

「・・・・護衛、頑張ってくれてたんやね」
「・・・・」
「龍宮さんたちから全部聞いたよ、ずっとウチの傍にいたって」

罰が悪い顔をするせっちゃん。
でもその顔は今にも泣きだしそうで、何かを必死に耐えているようで・・・・。

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