TOP
TOP   SS   イラスト
<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>
954 名前:【春のバカンス 〜ホワイトデー〜】[sage] 投稿日:2007/03/14(水) 12:32:20 ID:tooKAa7S

(もう・・・・せっちゃんの馬鹿・・・・)


「くしゅんっ!」
「おや、風邪でござるか?」
「・・・・噂でもされてるんじゃないか?」

その頃、麻帆良に残された刹那・龍宮・楓の三人は、ちょうど妖魔を退治し終わって休憩していた。

一気に人が減った寮は、何か寂しさを感じさせる。
普段は一緒にいない三人だが、その雰囲気に影響されてか、仕事が終わった後も行動を共にしていた。
刹那の部屋に集まり、思い思いにくつろぐ。
刹那は剣の手入れ、龍宮は銃の手入れ、その二人の傍で楓が昼寝という、なんとも奇妙でばらばらな集団ではあるが。

「それにしても・・・・残念だったでござるな刹那」
「ん? 何がだ?」
「大好きなお嬢様と旅行に行けなくて、な」
「・・・・・・・・仕方ないだろう、仕事なんだから」

("大好き"なのは否定しないのか)
("大好き"は否定しないでござるか)

このツッコミは二人とも胸に止めておく。
刹那は今剣を抜いているので、下手したら切られかねない。

「・・・・もうちょっと近場だったら、合流する事ができたんだが・・・・」
「南の島でござるからな、さすがに拙者ら中学生では難しいでござる」
「タダで旅行できなかったのは少し残念だ」

955 名前:【春のバカンス 〜ホワイトデー〜】[sage] 投稿日:2007/03/14(水) 12:32:57 ID:tooKAa7S

刹那は剣を鞘に収め、軽いため息をついた。
仕事が入ってしまったと伝えた時の、電話越しの木乃香の寂しげな声を思い出す。
今頃は楽しんでいるだろうか・・・・と心配が過ぎった。

(・・・・今日の為に色々用意してたんだけど・・・・お嬢様を守るための仕事だから、仕方ない・・・・)

そう自分に言い聞かせる刹那。
そんな刹那を、龍宮と楓はどうしたものかと見つめていた。

――トゥルルルル

・・・・刹那の部屋に備え付けられている電話が鳴る。
刹那は急いで立ち上がってその電話に出た。

「もしもし・・・・はい、そうですが・・・・。・・・・はい、わかりました」

簡潔に会話を終え、刹那は受話器を置く。
そして銃の手入れを終えた龍宮と、ウトウトしている楓の方を向いた。

「・・・・私たちに用事がある人が、玄関に来ているらしい」
「なんだ、また仕事か」
「あいあい、今日はやけに忙しいでござるな〜」

三人はそれぞれ自分の得物を持ち、疲れを十分に癒す間もなく部屋を後にするのだった。

956 名前:【春のバカンス 〜ホワイトデー〜】[sage] 投稿日:2007/03/14(水) 12:33:39 ID:tooKAa7S

*

『いっただっきまーす!』

超と五月が作った特別メニューが並ぶ。
旅行組のメンバーは、少し早めの夕飯を向かえていた。

「さっちゃんの料理はやっぱりおいしいわね〜、このか?」
「う、うん、そうやな!」

クラスのみんなから向けられる心配の視線。
それに気付いた木乃香は、みんなに心配させまいと元気を装うことにした。
その効果があってか、今では普通に溶け込んでるように見える。

「ん〜、このシチューおいし〜・・・・いたたたっ」
「どないしたん、明日菜?」
「ひ、日焼けが・・・・」
「も〜、ちゃんと日焼け止め塗ってから遊ばんと・・・・クスリもってきたるな?」
「ゴメ〜ン・・・・」

パタパタと一人で別荘の個室に向かう木乃香。
・・・・その後ろでは、少しむくれたような顔であやかを見る明日菜と、満足げに明日菜を見返すあやかがいた。

<< 前頁  クラフト 氏  次頁 >>


ページトップ

管理人:虚武僧
web拍手
┣サイトへの意見・要望
┗リンクミスの報告など