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270 名前:お手入れ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 22:05:27 ID:f8GYr717 | ||||
刹那がお茶を淹れている間、木乃香は部屋に変わりはないかと周りを見回した。 いつも片付いた部屋。 しっかりした刹那と龍宮の部屋らしい。 「あれ? これは・・・・せっちゃんの羽根?」 木乃香はさきほど散った羽根を見つけた。 刹那はよほどの事がない限り翼を出さないはず・・・・。 「お嬢様、どうかなさいましたか?」 「あ、せっちゃん」 お茶を淹れた刹那が戻ってくる。 木乃香はとっさに手に持っていた羽根を隠した。 刹那はお茶を木乃香に出すと、木乃香の隣に座る。 「なぁ、せっちゃん・・・・」 「はい、なんでしょう?」 「無理してへん?」 「え?」 木乃香は龍宮が言っていた事を刹那に話した。 この時期に機嫌が悪くなったり、体調を崩しやすくなる事を。 そして、自分といるときはそんな様子がまったく無い事を。 「なんや無理してるんやないかなーって、不安になってもうて・・・・あはは・・・・」 (た、龍宮の奴・・・・っ!) 「・・・・せっちゃん?」 「はっ!? いえ、無理なんてしていませんよ!」 | ||||
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271 名前:お手入れ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 22:06:04 ID:f8GYr717 | ||||
刹那は龍宮の意図を読み取った。 龍宮は苛立っている刹那を見て、わざと木乃香を送り込んだのだ。 刹那が木乃香で和む事を知っていて。 「確かに、この時期は少しイライラしますけど・・・・無理はしていませんよ」 「・・・・ほんま?」 「はい、本当です」 「ならよかったぁv」 心からほっとしたように笑う木乃香。 その笑顔は刹那の心を和ませる。 (龍宮に一本とられたな・・・・はは・・・・) 龍宮の思うように踊らされ、若干の怒りを感じる刹那。 しかしそれは、目の前にいる木乃香に浄化される。 心の漢方薬とは、まさにこの事を言うのだろうか。 「それはそうと・・・・さっきまで何してたん?」 「え・・・・? えと、その・・・・」 木乃香に余計な心配をかけさせたくない為、苛立ちの原因を話すのは気がひけた。 しかし急な質問で、適当な言い訳が思いつかない。 ただ一つ、この状態で木乃香に嘘をつくのはいけないという事はわかっていた。 | ||||
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272 名前:お手入れ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 22:07:05 ID:f8GYr717 | ||||
「・・・・えーと・・・・」 「イライラしてる理由・・・・背中の翼、関係してるん?」 「へっ!?」 「これ、落ちとったから・・・・」 「・・・・・・・・あ」 さっき抜けた羽根が木乃香の手に。 刹那はそこで悟った、"もう隠せない"と。 「だ、誰にも言わないでくださいよ・・・・」 「龍宮さんにも?」 「はい、龍宮にもまだ知られてない事ですので・・・・」 「・・・・うん、わかったv」 刹那は烏族の換羽について話す。 木乃香はその話を嬉しそうに聞いていた。 誰も知らない刹那の秘密。 それを自分だけが知っているという嬉しさが、木乃香にあったのだ。 * 「ほか〜、天使の翼も大変なんやね」 「て、天使じゃないですよ・・・・」 「せっちゃんはうちの天使さんやもん〜v」 「・・・・は、恥ずかしいです・・・・」 全てを話し終わって、刹那は消沈していた。 木乃香にならば知られても構わないことであったが、秘密がばれるというのはどうも気まずくなるものである。 そしてこの後待っているのは・・・・。 | ||||
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273 名前:お手入れ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 22:07:37 ID:f8GYr717 | ||||
「うちがブラシかけてあげるえ?」 (や、やっぱり・・・・) 「ほらほら、はよ出して〜!」 世話好きの木乃香の事、手入れを手伝うと言うと思っていた。 こんなに無邪気な笑顔で手伝うと言われたら、刹那には断る事ができない。 渋々ながら翼を広げた。 「・・・・せっちゃん、付け根きつそうや」 「はい?」 「服脱いでええよ?」 「・・・・え!? だだだ、だめです!!」 「遠慮せんと・・・・ほら!」 「うあっ!? ぬ、脱がさないでください〜〜!」 しかし抵抗もむなしく、刹那は服を脱がされてしまう。 なんとか服を胸に当てるのだけは許してもらったものの、気恥ずかしさはかなりあった。 その状態で木乃香に背を向け、ブラシをかけてもらう。 「あは、なんやツンツンしとる〜」 「生え始めですから・・・・そこが痒いんです・・・・」 「このツンツンしたのがふわふわの羽根になるんや? おもろいなぁ〜」 刹那の羽根を弄びながらも、丁寧にブラシをかける木乃香。 自分の手で届かない所も丁寧にブラシをかけてくれるので、次第に刹那は心地よさで眠くなっていく。 | ||||
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