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512 名前:小さいけれど大きな質問[sage] 投稿日:2007/06/29(金) 22:25:07 ID:Bmz2kyDd

「ネギ君のペットが精霊さんやったなんて、ほんまにカンドーやわ〜!」
「ケットシーに並ぶ由緒正しい精霊なんだぜ、嬢ちゃん・・・・」
「格好つけてないで、少し静かにしなさいエロガモ」
「うぎゅ!」
「あああ、アスナさん・・・・!」

そして話は次第に刹那の事へと変わった。
刹那がネギたちに話したい事があると言っていた為だ。

「・・・・あれ? そういえば、刹那さんはお昼一緒に食べないんですか?」
「あのねぇ、誰のせいだと思ってるのよ」
「せっちゃん、惚れ薬の事まだ気にしてて・・・・ウチから逃げてまうんよ」
「それはすまねぇ事をしたなー」

少し寂しそうに話す木乃香だったが、その表情は以前より明るい。
それは刹那はただ照れているだけだと知っているからだった。
その後は他愛もない話題をしていたが、明日菜の携帯に一通のメールが入って話は中断となる。

「――あっ、私美術室に行かないといけないんだった」
「僕も職員室に戻らないと」
「ほなら、ウチは先に教室戻ってるな〜」
「うん、ゴメンね、このか」

食事を終えた三人はその場で解散し、木乃香は一人で教室に向かった。
途中で数人の知人たちとすれ違ったが、遊びの誘いには乗らずに真っ直ぐに教室へと向かう。

「・・・・あ」
「せっちゃん、みっけた〜♪」

513 名前:小さいけれど大きな質問[sage] 投稿日:2007/06/29(金) 22:26:28 ID:Bmz2kyDd

木乃香は教室前で、腕を組んで立っている刹那を見つけた。
木乃香は"刹那がここにいるだろう"と踏んで、途中の誘いを断っていたのである。
刹那の顔がこわばるのがわかったが、木乃香は気にせずに距離を縮めた。

「せっちゃん〜、まだ昨日の事気にしてるん?」
「す、すみません・・・・それとまだ、話すのに慣れてなくて・・・・」

刹那は嫌いなものに"おしゃべり"を挙げるほど、話すのが苦手。
先ほど逃げたのもその為だった。

「し、質問もうまくできませんし・・・・」
「せっちゃん・・・・先生の言う事、素直に受けすぎやえ」
「でも参考には・・・・、っ!?」

木乃香が急に顔を近づけ、刹那は赤面した。
刹那は組んでいた腕を解き、後ずさる。

「あっ・・・・う・・・・」
「あはは〜、せっちゃん真っ赤や〜♪」
「・・・・面目無いです・・・・」

刹那はからかわれた事を知り、うな垂れた。
木乃香は自分を避けない刹那に満足。
そして刹那の隣に立ち、同じ向きになった。
そこからは教室、屋上や下の階へ続く階段が一望できる。
目の前の窓からは外の様子も見る事ができた。

「なんや、騒がしくて落ち着かない場所・・・・でもいつもここにおるよね」
「見通しがよい所にいれば、危険が迫った時にすぐ対処できますので・・・・」

514 名前:小さいけれど大きな質問[sage] 投稿日:2007/06/29(金) 22:28:52 ID:Bmz2kyDd

何とか落ち着いた刹那は、また腕を組んで前を見据えた。
それからも木乃香は、前々から気になっていたことを聞いてみる。
刹那はそれに答えはしたが、刹那から質問をする事は無かった。

「・・・・」
「・・・・」

木乃香は試しに黙ってみる。
やはり会話は続かずに、周りの雑音のみとなった。
・・・・木乃香はまだまだ話題が思いつくのだが、刹那はどうすればいいのかわからない。
木乃香は、隣にいる刹那が困っていることに気付いていた。

「・・・・話題、思いつかないん?」
「あ・・・・はい・・・・申し訳ございません・・・・え、えーと・・・・」

必死に質問をしようとする刹那。
その姿は修学旅行前にはなかったもので、そのギャップに木乃香はつい笑ってしまう。

「お、お嬢さま・・・・笑わないでください・・・・」
「堪忍、堪忍。・・・・でもな、質問せなあかんってわけやないやん」
「・・・・話題が無いと、傍にいても意味が・・・・」

どこまでも律儀。
木乃香を満足させる理由が無いと、傍にいてはいけないと思っているらしい。

「傍いるんに、理由はいらんと思うけどなぁ・・・・」
「で、でも・・・・」
「ん〜、じゃあ・・・・"せっちゃんがウチの事好きやから"じゃダメ?」
「ぶっ! なっ――!?」

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