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528 名前:週間テーマ『雨も滴るいい女?』[sage] 投稿日:2007/07/01(日) 04:45:47 ID:RDrLIYGh | ||||
呟いて、口を塞ぐ。 誰も聞いてないけれど・・・・私はせっちゃんのことばかり考えてる。 なんだか恥ずかしい。 「・・・・せっちゃん、怪我してへんかな」 体当たりをしても何をしても避けないせっちゃんを見ていると、たまに不安になる。 もしもこれが致死傷の攻撃だったら・・・・って。 そんな物思いに耽っていたら、結構時間が過ぎていた。 毎日やってる地獄の特訓の疲れもあって、伸びと共に少しあくびが出た。 雨はやや小降りになっていて明日は快晴が見込めそう。 「――お嬢さま!!」 「・・・・え?」 声に驚いて振り返ってみる。 そこにはせっちゃんがいた。 やっぱりせっちゃんはずぶ濡れて、今日も仕事を頑張った証拠だった。 「ここで一体何を?」 「ちょっと、な・・・・それよりせっちゃん、はよ戻って着替えな――」 「――私よりもお嬢さまです! 風邪をひかれてしまいます!」 「・・・・あ」 そういえば、私もびしょびしょだった。 今夜は蒸し暑かったから寒さは感じなかったけれど、パジャマも・・・・下着までもがびっしょり。 土砂降りの中、傘も差さずに屋上にいたのだから当たり前のことだった。 「・・・・せっちゃんも、びしょびしょやん?」 「私は鍛えてますから! 早く部屋に戻りましょう!」 | ||||
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529 名前:週間テーマ『雨も滴るいい女?』[sage] 投稿日:2007/07/01(日) 04:46:31 ID:RDrLIYGh | ||||
疲れているはずなのに、全力で駆けて来るせっちゃん。 怪我はしてないみたい。 ・・・・いつもなら護衛のせっちゃんに連れ戻されるところだけど、今日は反抗してみた。 私の手を取るせっちゃんを、逆に引っ張った。 「お嬢さま・・・・!? 早くお身体を温めないと・・・・」 「もうちょっと、ここにいたいん」 「ですが」 「ここにいたいん」 繰り返して要求すれば、せっちゃんは折れた。 何も言わないで、私の隣に陣取る。 どうやら一人にはさせてくれないらしい。 なりたくもなかったけど。 「何かあったのですか?」 「ううん、なーんも。たまにはこんな事してみたくなるんよ」 「・・・・ほどほどにしてくださいね」 隣にいるせっちゃんはちょっと辛そうだった。 そういえば明日菜との会話で、"連日の仕事で疲れが溜まってる"って言ってた気がする。 そんな状態なのに、私に付き合ってここにいてくれるのは・・・・やっぱり私が・・・・。 「せっちゃんは・・・・」 「はい?」 昼間の疑問がまた浮かんでくる。 ・・・・確かめたい、せっちゃんの本意を。 「せっちゃんは、なんで抵抗しないん?」 「え? ・・・・わっ!?」 | ||||
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530 名前:週間テーマ『雨も滴るいい女?』[sage] 投稿日:2007/07/01(日) 04:49:00 ID:RDrLIYGh | ||||
理解できてないせっちゃんに体当たり。 ちょっと距離が短かったけれど、その不意打ちでせっちゃんは私と一緒に地面に倒れこんだ。 倒れる直前にせっちゃんが私をかばってくれたから、私がせっちゃんの上に乗る体位。 そのままそっと・・・・せっちゃんの顔を手で包みこんでみる。 「ウチが、非力やから?」 「・・・・?」 ゆっくりと手を下げて行く。 「それとも、せっちゃんが優しすぎるから?」 目標は、首。 両手でせっちゃんの首を掴む。 「・・・・ウチが、従うべき主人やから?」 そして、手に力を込めた。 せっちゃんは呼吸困難に顔をしかめる。 「・・・・っ・・・・!」 「だから、されるがまま?」 しばらく力を込めて首を締めていた。 だけど、やっぱりせっちゃんは抵抗しないし、やめてほしいと懇願もしなかった。 結局・・・・せっちゃんの苦しそうな顔に、私が挫折。 「――堪忍、な・・・・」 「・・・・っはぁ・・・・はぁ・・・・!」 | ||||
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