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12 名前:ホスト 続き[sage] 投稿日:2007/08/04(土) 02:37:04 ID:4z3ISOBc

「も、申し訳ございません・・・・! でもあれは、突然の事で・・・・!」
「わかっとる。わかっとるけど・・・・ウチの気持ち、わかる?」
「・・・・は、はい」

木乃香は刹那に近寄ると、刹那のスーツに手をかけた。
刹那の抵抗がないのを確かめると、前をはだけさせる。
そして両手を中に潜り込ませて、刹那を抱きしめた。

「・・・・っ」

刹那が身体が硬くなるのがすぐにわかった。
しかし木乃香は離すつもりはない。
刹那自ら、この部屋に・・・・木乃香自身に閉じ込められたのだから。

「・・・・せっちゃんは、ウチのやもん」
「は、はい・・・・」
「ホスト、やめて欲しいのが本心やけど・・・・我侭はあかんもんね。でも・・・・」

木乃香がより一層強く抱きしめれば、刹那は小刻みに震えた。
それもそのはず、刹那は木乃香に触れられるのに敏感になっていたのだから。
それを知る木乃香は、わざとじっくりと刹那を攻めた。

「ちゃんと自覚せなあかんえ・・・・?」
「い、以後気を付けます・・・・っ」
「――よろしい、ほな一緒に戻ろかv」
「あ・・・・」

木乃香は刹那から離れる。
中途半端に刺激を終わらせられ、刹那から寂しげな声が漏れた。

13 名前:ホスト 続き[sage] 投稿日:2007/08/04(土) 02:39:22 ID:4z3ISOBc

「ウチが見てるって事忘れたらあかんえ? ・・・・ちゃんと出来たら、ご褒美あげるからな?」
「が・・・・頑張りますっ・・・・!」

しっかりと刹那が自分の物であると確認した木乃香は、元気よく教室に向かって歩き出した。
刹那もスーツを直すと、慌てて木乃香を追いかける。
・・・・必死に追いかけてくる刹那を見て、木乃香はさらに優越感に浸る事ができた。

「あの・・・・ひとつよろしいですか?」
「ん? なんや〜?」
「お嬢様は・・・・クラスのホスト投票の時、誰に入れたのですか?」

ぴたっと木乃香が止まった。
その木乃香にぶつかりそうになり、刹那は慌てて木乃香を避ける。

「お、お嬢様?」
「・・・・堪忍」
「え?」
「ウチ・・・・せっちゃんに入れた」

・・・・なんという矛盾か。
刹那にホストを止めて欲しいと思いながらも、木乃香はしっかりと刹那に票を入れていたのだ。
しばらくの静寂の後、刹那が笑い出した。

「あはは・・・・お嬢様、矛盾してます・・・・っ」
「もう、笑わんといてー!」
「す、すみません・・・・でも嬉しいです。ありがとうございます」

14 名前:ホスト 続き[sage] 投稿日:2007/08/04(土) 02:40:18 ID:4z3ISOBc

この時見せた刹那の笑顔。
刹那は心から嬉しいと感じ、思いのままに木乃香にお礼を言う。
木乃香はその素直な刹那に見とれ、嫉妬していた自分がバカらしくなっていた。

「っ・・・・・・・・せっちゃん!」
「は、はい!?」

木乃香が急に叫び、刹那が後ずさる。
それでも木乃香はかまわずに、刹那に飛びついた。

「今晩は必ずウチに会いにきてな!」
「え、え?」
「たっぷり奉仕してや〜v」
「あ、ちょ、人が見てます〜!」

人前で抱きつかれ、刹那は赤面してもがく。
男装した刹那と、サポートの為に若干オシャレしている木乃香は、はたから見れば完全なカップルだった。
・・・・男の方が立場が下で、若干情けなかったが。

(んー・・・・このせっちゃんが本当に男の子だったら・・・・どうなるんやろ?)

ふと浮かぶ木乃香の疑問。
現実的には不可能であり、ありえない事ではある。
しかしこの疑問は後に、答えとなって戻ってくるであろう。

そう、魔法というものが実在するこの世界ならば、不可能などない。

FIN

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