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272 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:37:21 ID:UWM67J3y | ||||
『いらっしゃいませー!』 昨日から始まった小麻帆良祭。 二日目は土曜日なので、他の学年や学校からのお客も来る。 前日の口コミの効果もあり、3−A組は開店早々から満席に近かった。 「刹那さん〜、今から30分だけ休憩してもいいよー」 「はい」 切りがいい所でホスト役やサポートメンバーを休ませる。 二日目であるために、この切り替えは上手くいっていた。 「せっちゃん。ファンに捕まっても、プライベートやって言って断るんやえ?」 「あ、お嬢様。わかりました」 「うん。・・・・気ぃつけてな」 「? はい」 刹那も切りがいい所で教室を抜け出し、休憩室に向かう。 途中で何人かに話しかけられたが、後にして欲しいといって断った。 「――桜咲さんだよね?」 「あ、はい。そうですけど?」 「ちょっといいかしら、お話があるんだけど」 休憩室まで後一歩という所で、今度は高校生と思われる女性に捕まった。 普通のファンであれば「プライベートですので」と言って休憩室に入っただろう しかし、その女性はどこか突き刺さるような雰囲気を放っていた。 「・・・・なんでしょう?」 「ここじゃ言いにくいわ、ついてきてくれる?」 | ||||
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273 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:38:30 ID:UWM67J3y | ||||
刹那は少し躊躇する。 木乃香は断れと言っていたからだ。 だがもし護衛関係の話であれば、断るわけにもいかない。 「・・・・わかりました、簡潔にお願いします」 刹那は少し考えた後、休憩時間を犠牲にする事にする。 しかし・・・・その判断が過ちであった事に、後になって気付くのだった。 * 「・・・・ここで、なにを?」 「・・・・」 相手は答えない。 刹那は学内の第三校舎に連れてこられていた。 連れてきた相手の他に、数人の気配を感じる。 (・・・・どうやら、仕事関係ではなさそうだ) 刹那はそう判断した。 仕事が関係ないのならば、ここに留まる理由はない。 「・・・・すみませんが、そろそろ時間なので戻らせて頂きます」 「待ちなさいよ、誰がそんなこと許した?」 | ||||
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274 名前:ホスト 二日目[sage] 投稿日:2007/08/26(日) 23:39:41 ID:UWM67J3y | ||||
――バタン 屋上の扉が閉まった。 そしてどこからともなく、相手の仲間と思われる女性達が出てきた。 数は10・・・・いや、15ぐらいは居るか。 「えっと・・・・こんなに大勢で、何か御用ですか?」 「あんたさ、最近調子に乗ってるよね」 「・・・・え?」 女生徒は麻帆良祭などで活躍する刹那に対して、醜い嫉妬心を抱いていた。 そして今回呼び出した目的はおそらく、そういった有名な相手を嬲る事で得られる快感。 不良グループがよくやる"遊び"のひとつだ。 (これは俗に言う・・・・まさか、私が捕まるとはな・・・・) 刹那も、自分が玩具として標的にされたのに気付いた。 接近されすぎないように注意を払う。 「しかもあんた、あの学園長の孫と幼馴染なんですって?」 「っ・・・・なぜそれを?」 「周りじゃ結構有名よ。どうせ学園長の孫を利用して伸し上がったんでしょ?」 「なっ、そんなこと――・・・・っ」 刹那は完全に否定できず、押し留まった。 自分は近衛家の世話になり、そして木乃香がいたからこうして人間として生きる事ができている。 利用したという意識は決してないが、端から見たらそうなのかもしれない。 (お嬢様がいなければ、私はここにはいない・・・・明日菜さん達とも・・・・) | ||||
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