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127 名前:匂い[sage] 投稿日:2007/10/07(日) 20:24:09 ID:U0a1k9YU

「なんか楽園って感じだよね!」
「学園内にこないな場所があるなんてな、感動やわ〜」

ネギはエヴァンジェリンに届ける花を採取しているようだ。
明日菜と木乃香は夢のようなその空間に我を失い、はしゃぎまわる。

「香水にするといいかもね、何本か持って帰ろうかな」
「ウチらも何本か持って帰ろか、せっちゃ・・・・ん?」

振り返った木乃香は、さっきまで後ろにいた刹那がいない事に気付いた。
木乃香は辺りを見回して刹那を探す。

「――けほっ・・・・」

・・・・刹那は、木乃香たちから少し離れた場所に座りこんでいた。
時折酷く咳き込み、吐く動作をしている。

「・・・・せっちゃん!?」
「げほっ・・・・!」
「え・・・・ちょ、刹那さん!?」
「どうしたんですか!?」

幻想的な空間にはしゃいでいた二人は、倒れた刹那に気付くのに遅れた。
花を採取していたネギも、異変に気付いて駆けつけてくる。

「すみません・・・・なんか、めまいと吐き気が・・・・」
「やっぱり洞窟に入ってから・・・・!」
「・・・・っ! 皆さん、静かに!」

慌てふためく木乃香達を、ネギが制した。
ネギは杖を構えている。

128 名前:匂い[sage] 投稿日:2007/10/07(日) 20:24:48 ID:U0a1k9YU

「何かの気配を感じる・・・・」
「おそらく・・・・この空間を支配する精霊でしょう・・・・。ですが殺意は感じません・・・・」
「精霊・・・・?」
「はい・・・・少し話をっ、げほ・・・・っ!」

退魔師として働く刹那には、その"何か"の正体がわかったようだ。
話をするために刹那は立とうとする。
が、また咳き込んでうずくまってしまった。
それを木乃香が支える。

「せっちゃん!」
「刹那さん!」
「けほっ・・・・、大丈夫です・・・・。それよりもネギ先生・・・・彼女と話が出来ますか?」
「は、はい、わかりました。ラス・テル・マ・スキル・マギステル・・・・」

ネギが見えない物を見えるようにする呪文を唱える。
すると、何もなかった空間から女性が現れた。
その姿は半分透けていて、クラスメイトの相坂さよを思わせる。
全裸に近い姿で水のような物が身体を覆っているだけだったが、色っぽさよりも高貴な雰囲気の方が勝っていた。
ネギ達は自然と身を低くする。

『初めまして、若き人の子らよ』
「は、初めまして・・・・」
『この様なところに人が来たのは久しぶりです。何用ですか?』
「知り合いに、花を取ってくるようにと頼まれまして・・・・」

精霊は理由を聞くと四人を見渡す。
そしてその目が刹那を捉えると、一瞬だが表情が曇った。


129 名前:匂い[sage] 投稿日:2007/10/07(日) 20:28:59 ID:U0a1k9YU

『あなたは・・・・混血の子ですね』
「え・・・・」
「・・・・はい、妖怪の血が・・・・混ざってます・・・・」
『それは・・・・この場の空気は辛いでしょう』

木乃香たちは、なぜわかったのかと目を丸くする。
しかし当本人の刹那はあまり驚かず、素直に答えた。

『この花の香りは人を惑わせ、花粉は魔族の動きを鈍らせる・・・・』
「そ、それって・・・・」
『ええ、この花は・・・・魔の血を引く者には猛毒なのですよ』
「そんなっ!?」

木乃香たちの顔から一気に血の気が引いた。
幻想的な空間に目を奪われ、木乃香たちは刹那を引っ張りまわしてしまった。
その結果、刹那は多くの花粉を吸い込んでしまい・・・・倒れてしまったのだ。

「ごめんなせっちゃん・・・・具合悪いん、気付いてたんに・・・・!」
「いえ・・・・隠していた私が悪いのですし・・・・」
「精霊さん、毒を消す方法は無いのですか!?」
「私たち何でもするから・・・・お願い!」

刹那を助けるため、ネギ達は花に詳しいであろう精霊に訊ねる。
しかし精霊はその問いに答えなかった。

『――そもそも、この場に来る者は生きて帰れません。魔物も・・・・人も』
「なっ・・・・」
『私がなぜここにいるかご存知ですか? 私に会った人間は・・・・無事に帰れないのです』
「私たちを、殺そうって言うの!?」

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