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274 名前:拒絶 下[sage] 投稿日:2007/10/20(土) 02:28:43 ID:OB9dZ/r/

「あ、あの、明日菜さん落ち着いて・・・・!」
「・・・・私とネギはエヴァちゃんの所行くから。その怪我、木乃香に隠したら承知しないからね」
「え、でも私は・・・・」
「あーっ、もう!!」
「っ!!」

強引に傷を隠す衣服を剥ぎ取られた。
それと同時に振り上がる明日菜さんの手には、アーティファクトのハリセンが握られている。
・・・・いつ出したのだろう。
そう考えながらも衝撃に身構えたが、その衝撃はいつまで待っても来なかった。

「・・・・?」
「・・・・刹那さんが入院してさぁ・・・・木乃香がどんな状態だったと思う?」
「お嬢様が・・・・?」
「この部屋見て、わからない?」

そう言われて、改めて部屋を見回す。
・・・・所々散らかっていて、家事好きなお嬢様の部屋とは思えなかった。

「あの日、血だらけの刹那さんを抱えてきてから・・・・気がつくとずっと手を洗ってるんだよ」
「・・・・あ・・・・」
「血の感覚が消えないって・・・・それに怪我を見ると逃げるんだよ、あの木乃香がさ・・・・アベアット」

明日菜さんはアーティファクトをしまい、部屋を出て行く。
ネギ先生が服の代わりに毛布を運んできてくれた。

「あ、ありがとうございます・・・・」
「傷・・・・隠さないであげて下さい。このままだと、木乃香さんはずっと逃げ続ける事になると思います」
「逃げ、る・・・・?」
「現実を見せて、どうするべきだったかちゃんと話し合ってくださいね」


275 名前:拒絶 下[sage] 投稿日:2007/10/20(土) 02:30:17 ID:OB9dZ/r/

ネギ先生はそれだけ言うと、明日菜さんの後を追いかけた。
残されたのは私だけ。
・・・・お嬢様が来たら、どんな顔をすればいいんだろう?
笑顔?
それとも真面目な方がいいのだろうか?
そもそも何を話せば・・・・。

――ガチャッ

「・・・・せっちゃん?」
「は、はい、おはようございますっ」

情けない。
声が裏返ってしまった。

*

「もう大丈夫なん・・・・?」
「はい、・・・・あ、でも・・・・」

久しぶりに見るせっちゃんは、元気そう。
怒ってるような雰囲気もなくて安心した。
でも何か隠しているようで、口篭っている。

「でも・・・・?」
「・・・・ここに来る時に、傷口が開いてしまいまして・・・・」
「えっ!? だ、大丈夫なん!?」
「治りかけてましたから、大丈夫だとは思いますが・・・・」

せっちゃんは起き上がって毛布を取り払う。
血が滲んだ包帯が見え、ぐらりと目眩がした。

276 名前:拒絶 下[sage] 投稿日:2007/10/20(土) 02:32:08 ID:OB9dZ/r/

「す、すみません、見せるものではなかったですね」
「う、ううん・・・・」
「・・・・あの、応急処置をしないといけないのですが・・・・手伝っていただけますか?」
「え、あ・・・・うん・・・・」

まさかの頼み事。
でもウチは血が怖いと言い出せず、頷いてしまった。
ウチは救急箱を出してせっちゃんの傍に座る。
せっちゃんがゆっくりと包帯をとると、大きな傷口があらわとなった。

「あぅ・・・・っ」
「・・・・お嬢様・・・・」

ウチは直視出来なくて、目を逸らした。
せっちゃんは一人で、出血した血をガーゼで拭い始める。

「・・・・ごめんなぁ・・・・こないな、大きな怪我・・・・」
「私は大丈夫です・・・・それよりも、私の方が謝らなければ・・・・」
「ウチは、ただ守られるだけや。・・・・それなのに出しゃばってもうて・・・・怒られて当然や・・・・」

自分の無力さに、涙が溢れてくる。
せっちゃんは少し手を止めたけど、すぐ新しいガーゼを出して消毒液を浸した。

「・・・・っ・・・・つ・・・・」
「せっちゃん・・・・」
「すみません、結構沁みますねこれ・・・・くぅ・・・・」

苦しそうな唸り声に、ウチはいてもたってもいられなくなって手を出した。
ガーゼを奪われたせっちゃんは少し驚いた顔をする。

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