「おまえら、ころしてやる、
…ころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやる、ぜんいん、のこさずッ!!!!そのはらさいてめだまをえぐりだし、うでをきりおとして、それからころしてやるッッッッッ!!!!!!!!
おまえら、ぜんいんなぁぁあぁああぁあ!!!!!」
ソレが呪詛の言葉を叫ぶ度に口からは血反吐が飛び散った。
異形の化物は大の男数人に両腕両足を拘束されながら尚も耳を劈くような荒げた声を上げ続ける。
その身体は血塗れで、所々には弓さえ刺さっていた。
生きていることさえ不思議なまでの出血量。
…………それなのに。
分かりやすい『化物と人間の差』を目の当たりにした男達の中には、戦意を喪失し喚き散らすだけの者も居た。
それほどまでに…………桁違いの恐ろしさだった。
人間にしたらまだほんの子供ほどの体格に獅子数頭にも匹敵するだろう力。
万一を見据えて両手では足らぬ頭数を揃えたと言うのに、今や動ける者は3人といった所か。
白い…いや、銀?
陽に透けて光る頭髪はそのままの姿であれば美しくさえあったろう。
しかしそれもどす黒い血の滲み痕が至る所にこびりつき、元の色を判別することすら今は難しい。
そんな凄まじいまでの大怪我―満身創痍などもうとうに超えていよう―を負いながらも、流す血よりも数段紅い瞳をぎらぎらと鈍く光らせながら拘束者に抵抗する。
………これが人ならざる者の力か。
飛び道具でこれ以上ない程痛めつけ、弱り切っただろうと早合点し近付いたことを彼等は後悔し始めていた。
一体この小さな身体のどこにこんな力が残っていると言うのか。
口に猿轡を噛ませても狂犬の如く息を漏らしながら、迫害を加える者を圧倒的威圧感を持ちながら睨みつける。
