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◆AIo1qlmVDI 氏
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320 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/02/21(木) 21:36:45 ID:Xga46jX6
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「う〜ん、
行かなきゃ……ダメだな、刹那さん?」
「馬鹿に……、しているんですか……ッ!!!
行けるわけないでしょう……!!!」
「あたしはさ……、はは。
お猿さん。ですから。
だから、大丈夫」
「冗談を言っている場合じゃあ……!!」
「……そうだね。
こんなん言ってる暇ぁないかな」
「アスナさん……ッ?!」
わかっていながら無駄口を利く明日菜が理解できずに口調にやや棘が現れる。
明日菜はその表情を見るとゆっくり起き上がった。
大柄な男の一人に蹴られた脇腹が嫌でもその動きに不自然な部分を生み出す。しかしそれは少しも顔に出さずに笑う。
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321 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/02/21(木) 21:37:13 ID:Xga46jX6
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「あたしを、信じてよ」
「……?!」
「あたしを信じて、木乃香を助けに行って欲しい。
木乃香を迎えに行けるのは……、
……お姫様を助けるのは剣士の役だと思うんだけど!
それともお猿さんがそのおいしー役奪っちゃっていいのかな、かな?」
ニッと笑うと明日菜は自分より背の低いその少女の頭を掠めるように叩いた。
「行って、こんかぁあぁいぃいいッ!!!!!
これでも行けないならあたしはこのかの友達として顔向けできないってのっ!
このかは刹那さんが助けに行かなきゃ絵になんないんだからさ?」
「アスナ……、さん」
明日菜なりの不器用な励ましに胸が痛くなる。
これは自分の傷を気にしないようにという心遣いに違いない。
「ほんと、平気なんデスヨ?ま、ちょびっと痛かった、けどね。
このツケは前田のクラッカー1年分でチャラにしたるよっ」
「すいません……ッ!」
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322 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/02/21(木) 21:37:39 ID:Xga46jX6
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刹那は唇を噛み締めると明日菜に深く頭を下げると、一度は登りきった階段に再度向き合った…………
「……やれやれ」
刹那の姿がすっかり見えなくなってから呟く。
「…………痛ぇ〜わ、やっぱ……」
服を捲り蹴られた場所を覗き込み、顔を顰める。
転んだ、とは言い訳できないだろう痣がくっきりと残されているのが痛々しい。
「くっそー……、あのデカゴリラ、次会ったら365倍にして返してやるんだからぁぁ………」
それだけ階段に話しかけると明日菜はもう一度背を叢に預けたのだった…………
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