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505 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 10:49:51 ID:LWjRyhqH
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「木乃香君は近衛家の跡取りとして密かにだけど非常に期待されているんだよ。
彼女は推し量る事さえ不可能な程の強力な魔力の持ち主だからね、次期関西呪術協会の長としてこれ程の適格者も居ないとさえ言われている。
何せ魔力量だけを見るなら最強クラスの保有率だ、それも当然、だね。修練次第でどれだけの魔法使いになるか見当もつかない。
つい最近まで彼女自身も自分の魔力を知らずにいたんだけどね、ある機会をきっかけにして自覚するようになった。
そして魔法使いとして修行に励むようになり、自身の本契約者候補として刹那君を挙げたんだ。
しかしね、…………難しい事情があるせいなんだけど木乃香君のバックにある関西呪術協会は刹那君を良く思っていない。
だから事実上、刹那君との本契約は不可能と言って良い」
「?
なんで、ですか」
「……すまない、君の事情を聞いておきながら不公平にも程があるけど、その質問は答えられない」
「…………まぁ、いいですけど」
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506 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 10:53:02 ID:LWjRyhqH
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「すまないね、他意はないんだ。
詳しくは話せないけれど、木乃香君は刹那君との本契約を結ぶことは立場上不可能だ。
しかしそれを上の者……、に、訴える為に実家に戻った。
木乃香君はその際欠席届を出しているけど、届け理由は未記入だった。
何故かわかるかい?」
「欠席理由が魔法云々だからでしょう」
「……鋭いな、君は…………」
高畑は驚いて少し目を丸くした。
「その通り。学校を休むのは本契約を反対されているから上層部へ嘆願に行く為です、なんて書くわけにはいかない。
そしてそのまま木乃香君は未だ帰ってきていない。
残る刹那君と明日菜君だが、僕はこの二人の足取りは今一掴んでいないから推測になるけど、恐らく刹那君は木乃香君を追ったんだろうね。あの二人の関係性から考えても刹那君が彼女の行動を予測することは十分可能だ。
そして木乃香君のご実家、関西呪術協会本部にて何かがあり、一度麻帆良に戻った。
ここで明日菜君に事情を話し、二人で再度ご実家に向かったんじゃないか、と僕は思っている。
三人が居なくなった経緯は大体わかってもらえたかな」
「…………まぁ、何とか」
「……よし、じゃあ次は君の話に移ろう。
率直に言ってね、君はある人物と組織の企てている二つの表情を持つ計画、それの片鱗を既に知ってしまっている。それが何を意味するか、……これは極めて物騒な単語を使わなければならない」
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507 名前: ◆AIo1qlmVDI [sage] 投稿日:2008/03/17(月) 10:54:42 ID:LWjRyhqH
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「物騒、……ですか。一介の中学生相手に穏やかな話じゃなさそうですね」
「全くだ、本当に。欲に目が眩むのは構わないが周囲に飛火を散らせるのは困る」
苦笑しながら高畑は胸ポケットから煙草を取り出しかけたが、その手を止めた。
「?
いいですよ、別に。嫌煙家じゃないですから」
「いや、遠慮しておこう」
箱を仕舞い、ふぅ、と息を吐く。
高畑はブラインドを下げ、薄暗くなった室内を見回してから言った。
「…………さて、物騒な話をしようか」
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