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947 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:13:33 ID:Oiuc8j0a
………………………。




「せーっちゃんっ」

「わ」

突然背中にどん、と突撃されてよろけそうになるも何とか踏み止どまる。
振り向くと確認するまでもなく、お嬢様が笑っていた。

「お昼〜っ食べよ?」

「はい」

可愛らしく包まれた弁当箱を顔まで持ち上げて笑うお嬢様を見て、改めて思う。
大切な人だ、と。

若干冷やかしの声の混じる喧騒の教室を抜け、屋上へ上がる階段へ向かう。

「今日なー、アスナが卵焼き食べたいブヒって言うてたからなー、作ってきたんやけどな?」

「はい」

「ちょっと…焦げてもーて」

「ははは。
アスナさんは好き嫌いありませんから大丈夫でしょう」




948 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:15:00 ID:Oiuc8j0a
「せっちゃんは?」

「え?」

「好き嫌い」

「私ですか」

「うん。
好き嫌い……焦げた卵焼きは…嫌い?」

少し考えて、それから。

「なんでも。
好きです」

お嬢様が作ってくださったものなら尚更だ。
…そこまで言える甲斐性が欲しいものだな、と内心苦笑する。

「わ、いい天気だ」

屋上の扉を押し開くと、目の前に広がった気持ちのいい空。
登校の際にも見ているけどここは空が近いから余計そう感じるのかもしれない。

「夏ー!!」

「早すぎです」

窘めるように笑う。
だってまだ桜が散って間もない頃だ。もう2、3月待って戴かなければね。




949 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:16:44 ID:Oiuc8j0a
「あそこにしよかー」

「はい」

陽射しは穏やかで、日向ぼっこ日和の異名でも取れそうな程暖かい午後。
ひとつ年が上がり進級したばかりだからか、見慣れた風景も何故か新鮮に見えてしまう。
それは隣に座るこの人にしたって同じこと。

手を伸ばして少し髪に触れた。

「伸びましたね」

「ぅえ?!」

「髪」

狼狽える様が可愛くて、つい。

「正装に映えそうです」

「……あんまからかわんといてー。
……照れるわぁ」

「からかったつもりは」

「わかってる…けど、せっちゃんに言われると別やのー」

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