「割と頻繁に言われている気がするのですが」
「…むぅ。
………せやから、せっちゃんは、
……別や」
…………。
照れた横顔、春の陽光。
「卵焼きは…、焦げていたほうが好きです」
「…せっちゃんフォローど下手やな」
くく、と零れた笑いを掬い私も笑う。
静かな屋上に繋がる空に浮かぶ雲がどこまでも緩やかに流れていた。

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950 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:17:32 ID:Oiuc8j0a | ||||
「割と頻繁に言われている気がするのですが」 「…むぅ。 ………せやから、せっちゃんは、 ……別や」 …………。 照れた横顔、春の陽光。 「卵焼きは…、焦げていたほうが好きです」 「…せっちゃんフォローど下手やな」 くく、と零れた笑いを掬い私も笑う。 静かな屋上に繋がる空に浮かぶ雲がどこまでも緩やかに流れていた。 | ||||
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951 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:18:47 ID:Oiuc8j0a | ||||
「本契約?」 「ん」 「刹那さんと?」 「うん」 「やっぱりかぁ」 ついさっきまで悪戦苦闘していた課題はすっかり机の隅に押しやり、明日菜はニコニコ笑う同居人の話に集中する構えを取った。 「やっぱりって?」 「や、いつかはすんのかなーみたいには思ってたけど、ホラ、ネギだってパートナーを見つけに来たみたいなとこあるじゃん?」 「うん、そやね」 「ネギの先を越したね〜」 「まだやて。 まだせっちゃんに言うただけでお父様にも話しとらんもん。 せっちゃんとアスナだけや」 「はは、親友の特権っ! 刹那さんなんて言ってた?」 くるくるとペンを回しながら聞く。 | ||||
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952 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2008/01/28(月) 21:19:27 ID:Oiuc8j0a | ||||
「ありがとうございます、やて」 「あは、なんか『らしい』なぁ〜」 その光景が目に浮かぶ。 片膝地面に預けこうべを垂れる姿がこんなに似合うのも早々いないだろう。 微笑ましい気になって、明日菜は鼻歌など歌ってしまうのだった。 「なんやアスナご機嫌やなぁ?」 「えー?娘の門出を祝う親の気持ち?みたいな?」 「結婚ちゃうわー」 「人生の伴侶と似たようなモンじゃんっ ハルナに聞かれたらネタにされること間違いナシ」 「言わんよ、まだ。 ……許してもらうんが先や」 その顔が曇ったのを見て明日菜は怪訝な表情を向ける。 「…許してもらう、って?」 「……せっちゃんは……ウチは、気にしとらんけど、半分…人間やない」 「…うん」 それは修学旅行の際に知ったことだ。 明日菜には何故それを今持ち出すのか分からなかったが、そのやや思い詰めたような口調に思わず膝を正してしまう。 | ||||
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