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456 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/02/21(火) 23:09:02 ID:mbvKitk4
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「・・・コノカお嬢様に、どのようなチョコをお渡しすれば良いのでしょうか」
「はぁ?チョコ!?」
彼女は裏返った声で聞き返した。
「マスター、今日はバレンタインデーですのでその件かと・・・」
茶々丸の言葉に小首をかしげ上を見上げる。
彼女は考える時俯かず、上を見上げるのだ。なんとも彼女らしい仕草である。
「バレンタインデーだと?やれやれ 日本人どもは何か勘違いをしているようだが、
西洋ではバレンタインデーにチョコなど渡さぬぞ。」
思いもよらない言葉が返ってきて、私の頭はしばらく停止した。
「・・・では私はどうすれば・・・」
「まぁ、その、あれだ。お前のお嬢様ならお前からなら何をもらっても喜ぶだろう」
『この人も苦手分野なのか・・・』
それにしても八方塞がりだ。忘れていた上に、チョコは本来渡すものではないという
事実を知り、どう動いて良いかわからない。
「あの・・・僭越ながら、意見を言わせて頂きますと、手作りチョコが喜ばれるのでは
ないかと・・・」
と、突然意外な人の口から意見が発せられた。
「茶々丸さん!本当に?!」
「はい。最近では初心者でも簡単に作れるセットなども売っているようです。」
手作りなどという選択は私の中で今までまったく思いつきもしなかった。
『そうか、手作りか・・・。はっ!!』
「で・・・でもお嬢様はお料理が上手で私の手作りチョコなどは・・・」
「コノカさんはセツナさんの手作りでしたらきっとお喜びになられると思います」
茶々丸さんにそう分析されて、私は少し焦ってしまった。
『茶々丸さんにまで私の気持ちはバレてるのか・・・』
「マスター。キッチンをお借りしても宜しいでしょうか。」
「好きにしろ」
あまり興味なさそうにこちらを見た。
「ありがとうございます。エヴァンジェリンさん!茶々丸さん!」
とりあえず、何を渡すかは決まった。それだけでも私はほっと胸を撫で下ろしたのだった。
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457 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/02/21(火) 23:13:48 ID:mbvKitk4
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「茶々丸は買い出しか?」
「はい。・・・エヴァンジェリンさん、キッチンまで貸して頂いてすみません。」
茶々丸さんが一人で買い出しに出掛けたので、エヴァンジェリンさんと一足先に
彼女の家へ向かうことにした。
「セツナ、授業は平気なのか?」
「・・・良い・・・とは言えませんけれど、仕方ないです。
バ・・・バレンタインデーは今日だけ・・・で・・・すし・・・」
ドモリながら答える私を「クックッ」と押し殺したような笑い声でエヴァンジェリンさんは見つめる。
「柄でもないコト言わんほうが良いのではないか?」
「・・・・・・。」
目にうっすら涙を溜めながら私のコトを見てニヤニヤ笑う彼女に、私はただただ顔を
赤くするばかりだった。
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458 名前:名無しさん@秘密の花園[] 投稿日:2006/02/21(火) 23:17:27 ID:mbvKitk4
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「・・・・で?何を使うんだ?」
「オ前ワカッテンノカ?」
茶々丸さんが来る前に準備をしようとキッチンへ立つ私にエヴァンジェリンさん(とチャチャゼロ)
が後ろから声を投げかける。
「えーーーっと。・・・私もよくわからないのですが、多分ボウルと・・・泡立て器・・・?は必要・・・
でしょうか???」
「私に聞くな」
「ケケケ ゴ機嫌ナナメダナ 御主人」
逆に尋ねられたエヴァンジェリンさんは少々不機嫌だ。
『うーーーーーん』
悩みこんだ私を見て、見るに見かねたのか座っていたソファから彼女がキッチンへとやってきた。
「これとーこれと・・・これもいるか?」
「コレモ使ウノカ?」
端から戸棚を開けては色々な道具を取り出し並べ始めた。キッチンはたちまち調理用具で
いっぱいになってしまった。
『本当にこれ全部使うのかな・・・』
エヴァンジェリンさんが出したモノなので、さすがにこれは口に出せなかった。
彼女なりに手伝おうと思ってくれているのであろう。慣れない手つきで棚を探る彼女に後ろから
「ありがとうございます。エヴァンジェリンさん」
と、そっと声をかけた。
「そう何度も礼を言うなっ!」
私の方を向かずに彼女は答えた。
礼を言われ慣れていないのだろうか、後ろから見てもわかる程、耳を赤くして照れていた。
「ウケケ 照レンナヨ」
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