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752 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/29(金) 05:58:15 ID:2b1VE43v
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5
「味、変やない?」
「いえっ、美味しいです、すごく。」
「ほんま?良かったぁ。
お粥ってシンプルやから味付け迷うんよ〜」
「丁度いい加減だと思います」
その後も結局『あ〜ん』は続いた。
うれしいのは間違いないが少しはずかしい。
しかし、お嬢様はきっといいお嫁さんになるだろう。
そう思った。
「将来お嬢様を貰う方は幸せですね」
「…
ふぇ?
お嬢様は顔を少し赤らめた。
「や…っ、イヤやなせっちゃん、何言うねん…」
急に視線を落として、食べ終わった食器をガチャガチャ言わせながら盆に載せていく。
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753 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/29(金) 06:00:28 ID:2b1VE43v
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6
「も、申し訳ありません、お気に障りましたか?」
「や、そゆことちゃうけど…
いきなり…その…」
言葉を濁されて真意が掴めない。
熱でぼぅっとしているお陰で頭が回らないのが悔やまれる。
「あ、あは、ウチ…食器洗ってくるな」
お嬢様が盆に伸ばした左手を掴む。
「せっちゃ…?
…ひゃっ」
そのまま左手をぐい、と引っ張った為に姿勢が崩れる。
そのまま倒れ込んで来たお嬢様をぎゅぅ、と抱きしめた。
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754 名前:名無しさん@秘密の花園[sage] 投稿日:2006/12/29(金) 06:04:35 ID:2b1VE43v
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7
お嬢様の鼓動が、聞こえた。
どれくらい、そうしていたのだろう。
沈黙をやぶったのは今回もやはり、
「せ…ちゃ…?」
「…っ!!」
そこで、正気に戻った。
「申し訳…っ
ありません…」
拘束する腕を解き、両肩を押して自身から引き離す。
「…す、みません…
熱など出るとどうかして…、しまいますね、はは…」
笑って誤魔化したつもりだったが、多分笑いが引きつった。
―ダメだ。
何を見え透いた言い訳しているんだ私は。
『どうかしている』のは熱のせいじゃない。
熱のせいなんかじゃ、ない。
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